2009年 WGC HSBCチャンピオンズ
期間:11/05〜11/08 場所:シャーシャンインターナショナルGC(中国)
「少し自信になりました」遼、首位と5打差の10位へ浮上!
5番でピン下6mの軽いスライスラインを沈めたのが、猛攻の合図だった。続く6番パー3では、右上から3mの下りフックラインを沈め、7番2m、8番4mと立て続けに難しいバーディパットがカップに消える。「結構曲がるラインだったけど、良いタッチでカップに打てたのが入ってくれた。あまり無い経験で、びっくりしましたね」と石川。「WGC HSBCチャンピオンズ」2日目を、前半だけで4つスコアを伸ばして折り返した。
後半は、10番、13番でボギーを叩いたが、迎えた14番パー5。「このままダラダラやっていると、イーブンになってしまう危機感があった」という石川は、ティショットをフェアウェイに置くと、ピンまで残り251ヤードの第2打で3Wを振りぬいた。
<< 下に続く >>
「“これはいいんじゃない!”って声に出ちゃいました。それ位、良いショットでした」というこの一打は、ピンそば1mにつくスーパーショット。楽々イーグルを奪い、嫌な流れを断ち切った。最終ホールでもバーディを奪った石川は、この日は1イーグル5バーディ2ボギーの「67」。通算5アンダーへとスコアを伸ばし、10位タイへと大きく順位をアップさせた。
「自分で自分を盛り上げていく、久しぶりの良いラウンドでした」と振り返る石川。これだけ分厚いフィールドでも落ち着いたプレーが出来ているのは、プレジデンツカップでの経験が大きいと述懐する。「世界選抜のメンバーとして、勝利の為、チームの為にって思うと遠慮していちゃいけないし、試合中だけでも堂々としていたいと思った」と、超一流のメンバーの中で全力を出し切った記憶が後押しする。
それでも、「これ以上のスコアは出ない気がするので、明日は難しい日になると思う」と警戒も忘れない。「ここに居て当たり前といえるような位置じゃないし、ちょっと気負ってしまうところがある」と、優勝も狙える好位置からのスタートは、まだ石川には違和感を抱かせる。しかし、石川にとっての朗報は、明日はC.ビジェガス、小田孔明と同組ということ。「3日目が終わったときにそう言える位置にいたい」と、優勝への思いはまだ心の奥に秘めたままだ。