首位に2打差で決勝ラウンドを迎える石川遼。無心を最後まで貫けるか

初出場の「全米オープン」初日で絶好のスタートを切った石川遼。その快進撃は1日だけに留まらず、2日目も2バーディ、2ボギーのイーブンパーでホールアウト。首位に2打差、通算1アンダーの2位タイと、リーダーズボードの上位に名を連ねて決勝ラウンドを迎える。

クセの強いポアナ芝が混在するグリーンに苦しむ選手が多い中、「今週は特にパットの調子が良い」という石川。中でも際立っていたのは、ショートパットの確実性だ。5番で2メートル、9番で1.5メートル、10番で2メートルを捻じ込んでパーセーブ。バーディを奪った15番と17番は、それぞれ2メートル、2.5メートルを沈めたもの。今大会に向けて特別に対策を練ってきたわけではなく、「日本でやっていることとまったく同じことをしているだけ」と話す。

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今年6月の「日本ゴルフツアー選手権」で、「パターのフェースの芯とボールの芯を、ようやくコンタクトできるようになってきた」と口にしていた石川。「3年前から最初の（打ち出しの）50センチを意識した練習をやっている」という成果が、ここにきて実を結びつつあるようだ。「難しいコンディションでは、最後は目立たないようなパーがカギになると思ってプレーしています」。冴え渡るパッティングが、その言葉を現実のものとしている。

さらに石川が強調していたのは、無心でプレーを続けることの重要性。「特に全米オープンだから、ペブルビーチだからという事は、一切考えないようにしています。同じように無心でプレーする大切さは、『中日クラウンズ』での優勝から学びました」。今も記憶に新しい、世界最少ストロークを記録したあの歴史的な試合が、今週のメジャーでの活躍の布石となっていた。

「4日間をプレーすることが一番の目標だったのでホッとしています。明日からはもう一度気を引き締めて、さらにアグレッシブにプレーしていきたいと思います」。石川の快進撃は最後まで続くのか、明日からの決勝ラウンドも目が離せない戦いが続きそうだ。