2010年 HSBC女子チャンピオンズ
期間:02/25〜02/28 場所:タナ・メラCC(シンガポール)
桃子、悔し泣き「攻めるしかなかった」
首位と2打差の3位タイで迎えた「HSBC女子チャンピオンズ」最終日。上田桃子は最終組で宮里藍、そしてジュリー・インクスターと共に優勝を争った。
前半はイーグルもあれば、連続ボギーもある出入りの激しいゴルフ。それでも、11番、13番でバーディを奪った上田は、15番を迎えたときには首位と2打差の7アンダーと必死にトップに食らい付いていた。
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残り4ホール。このコース最後のパー5は、なんとしても獲りたいところ。第2打を右のラフに入れた上田だったが、「一緒の組の藍ちゃんが10(アンダー)は確実なことは分かっていた。攻めるしかない状況だった」と、そこから強引にグリーンを狙う。しかし、左足上がりのライから打った球は、無情にもグリーン右サイドの池へと消えた。
「バクチが悪い方に出てしまったけど、守っていても優勝は出来なかった。刻んで8(アンダー)で上がることは出来たかも知れないけど、攻めた結果なので…」。金メダル以外はいらない。その思いで頂上を目指したが、今週はまだ届かなかった。
結局、最終ホールもボギーとした上田は、通算4アンダーの15位タイでホールアウト。喜びに沸く18番グリーンを背に、クラブハウスへと引き上げる上田の目には、涙が滲んでいた。「今は正直、100%悔しい気持ちで一杯です。2週連続、最終日のバックナインで伸ばせなかったけど、これが現実です」。
それでも、開幕から2週連続で優勝争いに絡み、ゴルフも好調。「順位はもう少し上に行きたかったけど、満足しています。この悔しさをプラスに変えることが、今の自分に必要とされていると思います」と上田は言う。その思いさえ忘れなければ、きっとすぐに手が届くはずだ。