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上井がアルバトロスを含む「62」で首位奪取! 池田、松山は後退

◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 3日目◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重県)◇7081ヤード(パー71)

寒さと強風によりアンダーパーが“ゼロ”だった第2ラウンドから一転。上位では派手なバーディ合戦が演じられる中、12位タイからスタートした上井邦浩が7バーディ、1ボギー、さらには17番パー5でアルバトロスを記録しての「62」。通算8アンダーの単独首位に浮上し、ツアー初勝利に王手をかけた。

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通算7アンダーの単独2位に、こちらも未勝利の塚田好宣が「63」で急浮上。通算6アンダーの単独3位に57歳の室田淳。通算5アンダーの4位タイに、I.Jジャン、S.J.パク(ともに韓国)、宮里優作小田孔明が続いている。単独首位からスタートした池田勇太は1つ落とし、通算3アンダーの10位タイに後退。松山英樹は12番(パー5)のティショットで2発のOBを叩いてトリプルボギーとするなど「74」と崩れ、10位タイから通算3オーバーの40位タイに後退している。

<持ってる?そうかな、だって勝ってないし・・・>

前日の風が収まったことで、スコアの伸ばし合いが予想された3日目、スタートを控えてパッティングを行っていた上井邦浩は「伸ばしたいけどグリーンが硬いし、焦らずに行きます」と冷静にスタート。すると4番パー5で2.5メートルを沈めてから6番まで3連続バーディを奪った。

その勢いは8番、12番、14番のバーディにつながり、16番パー3ではこの日最長の6メートルを決めて6アンダーまでスコアを伸ばした。そして、悪くてバーディ、イーグルも狙いたい17番パー5、ティショットをフェアウェイ左サイドに運ぶと、2打目に手にしたクラブは6番アイアン。「残りが195ヤードだったので、キャリーで180ヤード運ぶイメージで打ちました」という上井のボールは、着弾後3バウンドしてから右に切れる傾斜に沿って転がった。

「そのまま行けって感じで見てました」と、ギャラリーの歓声にも乗ってボールはそのままカップへ。ダブルイーグル(アルバトロス)を達成し、1ホールでスコアを3つ縮めて通算9アンダーと抜け出した。ところが最終18番をボギーとし、上がってみれば2位とは1打差。それでも悲願のツアー初優勝へ最終日を単独首位で迎えることになった。

2010年には、同一試合同一ホールで2度のホールインワンを達成し、ギネスに認定された上井。「自分自身、持っていると思いますか?」という質問に「持ってる?そうかな、だって勝ってないし」と、記憶に残るショットをしているが、プロゴルファーとして誰もが狙う“優勝”を果たしていないことで曖昧な返答。それでも「ま、入っているんですから運はあるんですね」とうなずいた。

最終日、再びスーパーショットを披露して悲願のツアー優勝を果たすことになれば、自他ともに認める“持っている男”になるだろう。(三重県桑名市/本橋英治)

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