【3日目】全美貞が首位を快走! 有村が5位に急浮上
2011年 LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ
期間:11/24〜11/27 場所:宮崎CC(宮崎)
全美貞が完全優勝!有村は6位タイでフィニッシュ
◇国内女子◇LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ最終日◇宮崎カントリークラブ(宮崎)◇6,482ヤード(パー72)◇曇り◇ギャラリー数:6,625人
初日から単独首位をキープしていた全美貞が通算8アンダーで逃げ切り、完全優勝を飾った。最終日はスタートホールをボギー発進とするも、続く2番でバーディを奪って一進一退。ショットの安定性を欠きながら、後半は2バーディ、1ボギーと粘りを見せ逃げ切り優勝を果たした。08年の同大会で、最終日首位に立ちながらも古閑美保に逆転を許し、その雪辱を晴らす優勝となった。
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通算6アンダーの単独2位には、宋ボベ(韓国)、通算4アンダーの3位タイにはアン・ソンジュ、表純子、李知姫の3選手が並んだ。有村智恵は、一時単独2位まで伸ばすも、終盤に失速、通算3アンダーの6位タイでフィニッシュしている。
<全美貞、涙でリベンジを果たす>
08年、古閑美保の逆転優勝と賞金女王獲得の裏で、悲劇のヒロインとなった全美貞。17番でボギー、18番でダブルボギーを叩き、賞金女王確実とされていた李知姫の胸で涙をこぼした同じ宮崎カントリークラブ。「またやっちゃうんじゃないかと思ったけど、今日は絶対自分に負けない気持ちでやりました」。その涙は、今年は嬉し涙に変わっていた。
初日から首位に立つ全美貞は、同組の宋ボベに追い上げられながらも、勝負所の17番でバーディを奪って2打差とすると、3年前の悪夢を振り切るように最終18番も落ち着いてパーセーブ。今季最終戦で今シーズン初優勝を飾り、「今年は今まで苦しかったけど、今回の優勝で嬉しさが倍になりました」と、顔をくしゃくしゃにして喜んだ。
3年前に自滅の原因となったバンカーショットは、「逆に沢山練習するから、気楽に打てるようになりました」と苦手意識は克服した。「心が強くなったと思う」と悔しさをバネに這い上がった。「嬉しさを満喫できるので、これで終わりで良かったです」。長いシーズンを終え、有終の美を飾った全が余韻に浸る時間はたっぷりある。
<猛追の有村、終盤に力尽きる>
首位と5打差でスタートした有村智恵が、一時は首位に2打差に迫った。1つスコアを伸ばして折り返すと、12番(パー3)、13番と連続バーディ。朝から他を寄せ付けないような雰囲気に包まれた有村だったが、「ティショットが本当に当たっていなくて、捕まらずに右に右に出ていたのを意識しすぎた」と、17番でドライバーを左に引っ掛けて痛恨のボギーとしてしまう。18番でもアプローチを寄せきれずに連続ボギーとして、最後の最後に力尽きた。
「良いこともあれば、悪いこともあった」と、自身の今シーズンの内容に例えたこの日のゴルフ。「一番良くない終わり方だった」と唇を噛んだが、怪我に負けずに最後まで戦い抜いた達成感もにじみ出ていた。