タイガー・ウッズが「全英オープン」を語る
タイガー・ウッズの最大の目標と言えばジャック・ニクラスのメジャー18勝の記録を破る事だが、ここ最近ではニクラスがメジャーで記録した19回の2位も射程距離圏内かもしれない。
記者
「過去メジャー4試合では優勝2回と2位が2回。最近は2位も増えましたが、2位という結果をどの様に受け止めていますか?」
タイガー・ウッズ
「昔からそうですが、良い気分ではありません。両方とも優勝できるだけのプレーをしていましたが、結果が付いてきませんでした。」
記者
「まだ、悔いは残っていますか?」
タイガー・ウッズ
「それはありませんが、失敗から学び、成功からも学ぶ事が大事です。“マスターズ”で学んだ事を“全米オープン”で生かし、“全米オープン”では、より良いプレーができましたから、今度は“全米オープン”で学んだ事を“全英オープン”で生かして優勝したいです。」
記者
「ここ最近は2位を数回記録し、さらに第1子の誕生もありましたが、それによってジャック・ニクラスのメジャー18勝という偉大な記録に対しての見方も変わりましたか?」
タイガー・ウッズ
「ニクラスは、ゴルフ以外に家族をとても大事にした人ですが、それは素晴らしいと思います。その上、試合でのあの集中力は誰にも真似出来ません。しかし、メジャーのプレーの仕方を理解するというのは本当に難しい事です。私もようやくここ5、6年でメジャーでのプレーについての理解が深まってきた気がします。」
記者
「例えばどういう事ですか?」
タイガー・ウッズ
「やはり精神的な部分で全然違います。97年と今の私を比べると違いは歴然で、10年前に今の知識があったらと思いますね。97年の“全米オープン”はコングレッショナルで行われましたが、あの時はプレーの仕方もわからず、今の様な攻め方は出来ていませんでした。自分では正しいプレーの仕方が分かっていたつもりでしたが、今考えると、ただがむしゃらにプレーしていただけでした。」
記者
「2006年の“全英オープン”では見事な作戦でホイレークを攻略しましたが、今年のカーヌスティはどう攻めるつもりですか?これまでの“全英オープン”での経験から今度はどのような作戦を立てていますか?」
タイガー・ウッズ
「それは当日のコンディションで変わってきます。99年と比べると今回は設定も変わる様です。それでも難しくなるのは間違いありませんし、“全英オープン”の会場では最も難しいコースだと思います。風が吹き出すと、さらに手が付けられなくなります。でも少なくとも前回よりもフェアな設定であって欲しいですね。問題は当日のコンディションが2006年のように乾いているか、それとも雨で濡れているかですが、それはその時次第です。」
記者
「最初にメジャー6勝を挙げたときより、これから6勝を挙げるほうが難しいと思いますか?」
タイガー・ウッズ
「やはり最初の6勝が1番難しいと思います。あと6勝できるかどうかは別にして、ここまでの12勝を振り返ると最初の6勝のほうが後の6勝よりずっと難しかったと思います。最初はメジャーでのプレーの仕方も知りませんでしたからね。でも時間がたつにつれて徐々にプレーの仕方や、その都度何をするべきか、どの様な作戦を立てるべきかなどを学びました。その結果、メジャーでいつも優勝争いができる様になったのです。その全てに勝てるわけではありませんが、チャンスは増えます。最初に6勝するまでは、優勝するか全く駄目かのどちらかでしたからね。」
記者
「次のメジャー6勝までの道のりをどう例えますか?」
タイガー・ウッズ
「難しいの一言です。」
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