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期待通りの首位発進 アマ世界1位・中島啓太の頭の中

◇アジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権 初日(3日)◇ドバイクリークゴルフ&ヨットクラブ(UAE)◇7203yd(パー71)

世界アマチュアランク1位の中島啓太が、期待通りの4アンダーで初日を終えて首位に立った。おはようバーディ後の2番でダブルボギーを叩いたが、その後に6バーディ(1ボギー)を量産し、なにごともなかったかのようにリーダーボードの最上位に収まった。

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「ティショット、セカンドショット、パットまで完璧」という1番は4mを沈めるバーディ発進。だが、直後の2番は3Wで放ったティショットが右に流れ、OBゾーンへと消えていった。「汗で右手が滑ってしまった」というミスショットだが、逆にすぐに気持ちは切り替えられた。「1番で良いパットが入っていたので、耐えていればバーディを獲れる自信はあった」と焦らなかった。

中島はいつも、頭の中でもう1人の自分と戦っている。「マッチプレーのように1対1でやっているけど、自分がどういうプレーをしたら頭の中のもう1人が嫌がるか。どうやったら、もう1人の自分を倒せるか」と想像しながらプレーをしている。

パットが冴え、15番まではグリーン上でほぼノーミス。だが、16番で痛恨の3パットボギーを喫してしまう。「ちょっとイライラしながら迎えた」という17番は、左サイドに川が流れるタイトなホール。「上がり2ホールはかなり難しい特殊なホール。ちゃんと冷静な判断をしないといけないので、そこはちょっと注意した」と、頭の中の対戦相手が喜ぶこと――左サイドにクリークに入れること――を確実に回避する右バンカー越えの1Wショットで、上がり2ホールも乗り切った。

その“冷静さ”も準備の賜物なのだという。開幕前の2日間で18ホールずつを回った中島は、傍目には本番前の体力消耗が心配されるような調整で、実際「練習ラウンドは結構きつかった」と打ち明ける。

だが、そんな調整も明確な理由があるからこそ。「17番と18番を疲れた状態で回ってみないと、終盤の練習ができないと思って、そこだけやりたかった。終盤で疲労もあって、思考的にも疲れているときに冷静な判断をしないといけない2ホールなので…」

準備の質の高さこそ、世界アマチュアランク1位たる所以なのか。(アラブ首長国連邦ドバイ/今岡涼太)

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