日大の古川龍之介が首位 男子下部Vの蝉川泰果は3位/日本アマ3日目
「意地を見せたい」 男子下部ツアーVの蝉川泰果が3位で最終日へ
◇日本アマチュア選手権 3日目(30日)◇広島カンツリー倶楽部八本松コース(広島)◇7229yd(パー72)
この2カ月ちょっとで、どん底も頂点も味わった。悔し涙を流した4月から身体もゴルフもひとまわり成長した蝉川泰果(東北福祉大4年)は「アマチュアランキングでは出場選手の中でトップ。その意地を見せたい」と力強く話す。
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4月の国内男子ツアー「関西オープン」で2日目を終えて単独首位に立ちながら、決勝ラウンドで崩れて17位まで終えた。「ああいう落ち方をしてしまって、メンタルがボロボロ。もう、ゴルフをしたくないくらい」と気持ちが折れかけた。その後もプロツアーに2試合出たが結果を残せずに終了。悶々とした状態が続く中、転機が訪れたのは2週間前だった。
推薦で出場が決まった男子下部ツアーの「ジャパンクリエイトチャレンジin福岡雷山」で、最終日に「63」をたたき出して2打差を逆転。コーチからのアドバイスで変更したプレースタイルがピタリとはまった。「今までは、タフなセッティングでも最初からバーディを狙いすぎていた」。パーを重ねて、チャンスが来たら確実に獲る。「引くところ、行くところを心がけたら勝てた。あの優勝でメンタルも上向いたし、自信にもなりました」と史上5人目のアマチュア優勝につながった。
今年からメンバー入りしたナショナルチームでも、新しい知識をぐんぐん吸収している。「身体作りについても知らないことばかり。おかげで体重が4、5キロ増えた」と身体も一回り成長。飛距離にも磨きがかかってドライバーでの300yd超えは余裕になった。
自信をつけて入った最後の「日本アマ」は、首位と4打差3位から最終日を迎える。「そんなに甘くはないと思うけど、今年が最後なので優勝したい」。日本アマの頂点を獲って、来年のプロ入りを目指す。(広島県東広島市/谷口愛純)