“飛ばないボール”の導入先送りへ プロツアーなどエリートレベルも2030年以降に
ゴルフルールを統括するR&Aと全米ゴルフ協会(USGA)は17日、ゴルフボールの新たな適合規則を2030年から一律で採用することを提案した。ゴルファーの伸び続ける飛距離に対応する“飛ばないボール”について、当初はプロツアーやトップアマチュアの大会で28年から先行導入し、30年にすべてのゴルファーを対象とする方針を示していた。
統括団体は「幅広い利害関係者からのフィードバックを考慮し」、新しいルールの発効はエリートレベルにおいても30年1月1日とした。
一方でボール製造者に対しては新たな総合飛距離基準(ODS)に基づく適合性テストのための製品開発の時期を今後も維持することを提案。現行規則に基づいて作られたボールの提出は27年10月6日まで受け付けられ、適合テストを通過した製品は29年末まで使用できる。新しい規則に基づくボール適合審査の受付はことし10月7日に始まる。
統括団体はことし1月、導入時期をエリートレベルと一般ゴルファーで段階的に分けることを疑問視し、業界内で意見を募集していた。
飛ばないボールの議論は、ロングゲーム偏重の傾向、それに伴うプレー時間の延長、ゴルフ場の拡張が難しい現状に警鐘を鳴らす両団体が、18年に発表した研究「ディスタンスサイトプロジェクト」をきっかけに活発になった。22年に長尺ドライバーの使用をエリートレベルで制限したのに続いて、ボールの適合基準の変更を提案。世界的なロングヒッターが新基準に適合した球をドライバーで打つと、平均飛距離が14から15yd落ちる計算になるという。
近年は競技団体や選手によって賛否が分かれ、タイガー・ウッズらは新しい規則の導入に賛同。適合基準の変更を前に、多くのトップ選手がメーカーとの協力で飛ばないボールをテストしている現状がある。