「+4」→ホールインワン 本大志は激動の一日に「ゴルフって面白い」
◇アジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権 2日目(30日)◇テ・アライリンクス サウスC(ニュージーランド)◇6842yd(パー71)
ハーフターン直後の1番。不運にも悪いライが重なり「1年ぶりくらい」という“+4”をたたいた本大志(アリゾナ大)は、その借りを思わぬ形で返した。
ピンまで180yd の8番(パー3)。左から強風が吹きつける状況で、7番アイアンを振り抜いた一打は右方向へ。「全然見えてなくて、最初はグリーンの右にこぼれたのかなと思った」ボールはピン右に着弾し、傾斜を下ってそのままカップに消えた。大会9人目、日本人では小林翔音(2024年)、片野貫一朗(2025年)に次ぐ3人目のホールインワンとなった。
「去年大学の予選会で1回と、小さいころに2回ぐらいした記憶がある。でも大会としては初めて」だったという“ご褒美”に自然と頬が緩む。勢いそのままに最終9番でも左5mのバーディパットを沈めイーブンパー「71」でホールアウト。「後半のスタートで“8”打ってるんで、あきらめてはいないですけど『何やってんだろう』って感じだった。絶対ご褒美っすね。ゴルフって面白い」と逆境からカムバックし、11位から通算1アンダー6位に順位を上げた。
立て直せた要因には気持ちの切り替えを挙げる。これまではスコアを落とすと「バーディを獲らないと」と焦り、やるべきことがブレることもあった。先週、大学のコーチから「ルーティンが一緒じゃない」と指摘されたことをきっかけに、今週は「ずっと同じルーティンをやる」ことを自らに課している。それが大たたきの後も集中を切らさずにいられた理由だった。
2022年「世界ジュニアゴルフ選手権」男子15-18歳の部で優勝するなど実績を積み、ナショナルチームにも所属する21歳は、25年1月から米アリゾナ大に通う。最初は戸惑うことばかりだった米国生活にも次第に順応し、「大変なことの方が多いですけど、楽しいっすね。もう少し日本人がいてくれればもっと楽しい。絶対みんな来た方がいい」と言い切る。
世界アマチュアランキングで日本勢トップ(28日時点で69位)の実力を携えて臨む今大会は、2年ぶり2度目の出場となる。「調子はずっといい感じ。今年の全米アマ(ベスト32)の時も良かったし、アジア大会(31位)の時もそこまで悪くなかった」と調子は上向きだ。
「1ホール1ホール何があるか分からないコースというのが今日身に染みた。どんな結果でも最後まであきらめずにベストを尽くしていきたいと思う」。残り2日もやるべきことは変わらない。(ニュージーランド・オークランド/安平賢太郎)