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敗れた藤本佳則「18ホールだったら勝ってたのに・・・」

日本アマチュアゴルフ選手権競技の決勝戦で、36ホールを戦った末に1ダウンで櫻井勝之の敗れた藤本佳則。顔を真っ赤にしてポロシャツは汗でびしょびしょの状態でクラブハウスに戻ってきた。周囲からは「頑張ったよ、惜しかった」などと声をかけられるが、うなずいて返すのがやっとという状態で、トイレに入っていった。

表彰式後に話を聞くと「18ホールだったら勝っていたんですけどね」と笑いながら話す。決勝戦は36ホールによるマッチプレーで長丁場の戦いになるが、この日藤本は1番からリードを奪い、2度に渡って3アップまで差を広げた。前半の18ホールを終えた時点では2アップのリードで折り返していった。

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しかし、24ホール目からは櫻井のペースになり、藤本は3、4mのパーパットをねじ込んで食らいつくのがやっとだった。最後の36ホール目にバーディパットが惜しくもカップに当たって入らなかったことには「神様がまだ、自分には勝たしてくれないってことですよね」と笑顔で話す。もちろん18ホールだったら、という言葉は本心ではなく、周囲を和ませようとした藤本なりのリップサービス。

準優勝の藤本も優勝者と並んで記念撮影を行うが「こんなん負けたのに笑えって言われてもできませんて」と関西弁で話す藤本の表情は、確実に笑顔だった。強豪ぞろいの東北福祉大ゴルフ部のキャプテンを務める藤本は、周囲を和ます力がある。【愛知県みよし市/本橋英治】

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