松山英樹に聞きたい72のコト 【DAY1】~振り返るキャリア~
松山英樹に聞きたい72のコト 【DAY3】~アメリカ生活と素顔~
<Q10:ツアーでの獲得賞金、使い道は?>
「経費です! “大人買い”したもの? アメリカの家ですかね。車は遠征の移動用にレクサスさんからサポートしていただいています。あとは自宅に必要なもの、トレーニング機材、食材…。あまり物欲がないんです。簡単にものを買うことが苦手で、誰かが一緒にいてくれないと買えない優柔不断。そう思ってたら、突然衝動買いしたりして…。俗にいう気分屋です。もし目の前に300ドルあったら? 貯めます。それかみんなでゴハン」
(※編注:米ツアーでの生涯獲得賞金は2015年末時点で763万9902ドル=約9億2144万8580円。1試合における優勝賞金額は日本ツアーが最高4000万円に対し、米ツアーでは1億数千万円。それに加え、プレーオフ進出者には年間ボーナスが最高で1000万ドル=約12億円が支払われる)
<Q11:1打が数万円から数千万円の違いを生むプロゴルフの世界。試合中に賞金のことを考えたりしますか?>
「『これを外したら、いくら違う』と考えたことは確かにありますけど、いまはほとんどありませんね。考えた方がパットが入るなら、考えます」
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<Q12:米国ではトレーニング漬けの毎日ですか? ジュニアも必要?>
「トレーニングが好きか嫌いかで言えば半々です。やる気があるときは好きだし、ないときは嫌い!普段はホテルのジムなどで鍛えています。まだ小さいゴルファーは、トレーニングとして考えない体の鍛え方ができたらいいと思います。“さあ、トレーニングだ”と考えると、なかなか続かない。ジュニアの選手は野球、サッカー、バレーボール、バスケットボール…と、いろんなスポーツをやるといいと思います。ゴルフとは力の使い方が違うので、パワーもつきます。縄跳びでも、鬼ごっこでも。テレビゲームもいいけれど、外が暗くなるまでは、外にいたら面白いし、自然と身につくことも多いのでは」
<Q13:どんな車が好きですか?>
「レクサス! でも、あまりスポーツカータイプ、スピードが特に出る車なんかはあまり乗りませんね。(2013年の契約締結時には豊田章男トヨタ自動車社長の運転する車でドライブ)ああいう車は、隣に乗せていただいた方が楽しいです。自分は怖くて運転できない(笑)。RVのスポーツタイプがいいですかね」
<Q14:将来、子供ができたらゴルフをさせたいですか?>
「させません。同じツラさを味わわせたくない。同じ思いを、自分からはさせたくありません。どうしてもやりたいと言うならやらせますけど…僕はきっとすごく厳しく教えると思いますよ」
<Q15:目立つことは好きですか?>
「ゴルフのときは、たくさんのギャラリーの前でプレーすることは楽しいです。ただ、カメラマンの方にたくさん写真を撮られたり、優勝インタビューをしたりするのは苦手。たくさんの人に見られながら話すのがちょっと…」
<Q16:プレー中の癖はありますか?>
「指の甘皮を触る癖があります。爪を噛んでいるわけじゃないんですけど…。あまりやりたくない癖です。たぶん、(米ツアー初勝利を飾った)メモリアルトーナメントで優勝争いをしている時もやっていたと思います(笑)」
<Q17:これまでに苦しんだケガはありますか?>
「左手首のケガ(2013年終盤から翌年春)は苦しかったです。ゴルフをする上では今までで一番影響がありました。いま考えると『そんなに痛かったんかな…』って感じもするんですけど…最近は体の状態はすごくいいです。テーピングやラウンド中のストレッチは、必ずしも痛くてやるわけではないんですけどね。ファンの方が心配して下さるのはありがたいんですけど、プレーができている限りは、そんなことで心配させたくありません。日常的な腰のハリや違和感なんかは、普段オフィスで働いている方にもあるんじゃないでしょうか」
<Q18:実際のところ、石川遼選手との仲はどうなんですか?>
「アメリカでは練習ラウンドも一緒にしますよ。ただ、たぶんお互いに意識しあっているところがあると思います。プライベートでは、べったり一緒にいることはないですし、意識しあっている仲なので、(陰で)お互い『アイツのここがスゴイ…』と。これからも同じような関係が続くんじゃないですか」
※連載はあす配信の【DAY4】で最終回。松山選手が主戦場とする米国男子ツアーについて語る~PGAツアーの魅力~編です。(取材・構成/桂川洋一)