女性に門戸閉ざすミュアフィールド、「全英」開催地から除外
ミュアフィールドが女性会員受け入れを決定 東京五輪会場はどうする?
スコットランドにあるミュアフィールドが14日、会員投票を行い、女性を会員として認めることを決定した。1744年に設立された世界最古のゴルフクラブは、男性会員限定という長年のポリシーを変更した。
ミュアフィールドの規定変更には、648人とされる全会員の3分の2(432人)以上の同意が必要だが、今回の投票では498票(全621票)が女性メンバー受け入れ賛成に投じられた。反対票は123票だったという。この結果を受け、昨年5月以来「全英オープン」開催コースのローテーションから同コースを除外していたR&Aは同日、開催ローテーションへの復帰を発表した。
ミュアフィールドを管理するオナラブル・カンパニー・オブ・エジンバラ・ゴルファーズのキャプテン、ヘンリー・フェアウェザー氏は「この素晴らしいクラブの伝統と優しさ、そして楽しみを得られるメンバーとして、女性を歓迎することを楽しみにしている」と語った。
同じ議案が会員投票にかけられた昨年5月には、賛成397票・反対219票で3分の2以上の得票に至らず、男性会員限定のポリシー維持を表明。R&Aが全英オープンの開催コースから外すなど、世界中の注目を集めた。
日本でも現在、2020年の東京五輪でゴルフ会場となった霞ヶ関CC(埼玉)が女性を正会員に認めていないことが注目され、国際オリンピック委員会(IOC)などから対応を求められている。今回のミュアフィールドの決定に、同CCの男性正会員は「英国のジェントルマンクラブであるミュアフィールドが女性会員を受け入れたことで、話し合いのスピードに拍車がかかると思う」と語った。
また別の男性正会員は、「説明会の中では、五輪開催うんぬんではなく『女性正会員を認めるのは時代の流れ』という会員の意見も多く出ている。自分たちの常識が世間の常識ではないことが、今回の一件で分かった会員も多い。ミュアフィールドの結論で、時代を感じる会員も多いと思う」と、早期決着に向けての一つの要因になる考えを示した。