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加熱する予選会、2つのアジアツアー事情

2013/01/04 18:07


世界経済の新たな脈動の中心がアジアへとシフトする中、当然ゴルフ界にもその波は打ち寄せている。現在アジアに存在する2つのグローバルツアー、04年に始まったアジアンツアーと同09年のワンアジアツアーへの、出場権を懸けた最終予選会にそれぞれの事情が垣間見える。

まずはシンガポールに本部を置くアジアンツアーについて。今年のアジアンツアーの最終予選会(Qスクール)は、タイ・ホアヒンを会場としてセクションAが1月9日から12日まで、セクションBが1月16日から19日まで開催される。それぞれのセクションで4ラウンドを終えて上位15%の選手が、1月23日から26日に同地区で行われる最終ステージへと進出する。すでにその試合への出場権を持つ156選手が合流した上で、上位40位タイまでに入れば2013年の出場権を得ることになる。また、上位40位に入れなかった選手は、下部ツアーへの出場権が与えられる。

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今年、世界各国からこの予選会へとエントリーした選手は、昨年の580名を大きく上回り過去最多となる761名。そのうち、日本からのエントリーは参加国中最多となる129名で、次に続くのは韓国の121名となっている。

アジアンツアーのエグゼクティブチェアマンのチ・ラ・ハン氏は、「この新たな記録は、アジアンツアーがゴルフ界で占める重要度を示す強力な指標のひとつで、世界中の選手たちがアジアンツアーをキャリア形成の場と認識していることを示している」と話す。

そして、「アジアで公式承認されたプロゴルフ協会であり、PGAツアー国際連盟(International Federation of PGA Tours)のフルメンバーとして、アジアンツアーは多くのアジア選手たちにプレーする機会とともに、世界ゴルフランキングを通じて2016年のリオデジャネイロで開催されるオリンピックゲームへ出場する最善の道筋を提供し続ける」と同氏は強調する。

たしかに、PGAツアー国際連盟に加盟しているアジアンツアーは、現時点では世界ランキングの付与ポイントにおいて、ワンアジアよりも格上の扱いとなっている。(南アフリカのサンシャインツアーと米下部のウェブドットコムツアーと同格。JGTOはオーストラリアンツアーと同格でさらに上位に位置している)

一方のワンアジアツアーは、今年は2月5日から8日までのマレーシアでの予選会の他に、1月29日から2月1日まで、米国カリフォルニア州でも予選会を開催する。

ワンアジアツアーのチェアマン兼コミッショナーのサン.Y.チュン氏は「5年目のシーズンを迎えるにあたり、ワンアジアに対して世界中から驚くべき興味が注がれており、我々は予選会のうちの1大会を米国で開催することでこの要求を満たし、さらに同国での我々のツアーの認知向上に寄与するだろう」とこの新たな取り組みについて触れている。

「我々の試合では、すべてが最低100万ドル程度の賞金を提供している。このことを考えれば、ワンアジアに対する興味がその地域以外に広がることも驚くべきことではない。わずか4年で我々は有力なゴルフブランドへと成長し、世界的な認知を得ている」と続ける。

中国、韓国、オーストラリアの各国協会を中心に構成されているワンアジアツアーは、その強力な経済的背景を武器に高額賞金大会を開催し、新たな参加選手獲得を続けている。良い選手が集まれば、それだけ世界ランキングの付与ポイントもアップする。ツアーとしてのスタートはアジアンツアーに遅れているが、その拡大は急ピッチだ。

今年3月にはJGTOとの共催でタイ、インドネシアでそれぞれ試合が開催される。なお、昨年も「インドネシアオープン」はJGTOとの共同開催で、日本側に50名の出場枠が提供されていたが、今年からはこの2試合で獲得した賞金が初めて日本ツアーの賞金ランキングにも加算されることとなり、その意味はさらに重みを増している。

今現在、アジアンツアーメンバーがワンアジアの試合に出場したら罰金が科されるという厳しい状況で、今後この2ツアーがどういう関係を構築していくかは分からない。だが、この2ツアーの切磋琢磨が、アジアゴルフの発展を加速させる可能性も否定できないだろう。

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