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アジアンツアーのトップが親日派である理由

ジョシュ・バラックCEOインタビュー(上)

昨年10月にアジアンツアーのCEOに就任したジョシュ・バラック氏が、4月下旬に行われた日本ツアーとの共同主管試合「パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ」で来日した。仕立ての良いスーツに引き締まった長身を包んだ46歳のバラック氏は、今回が日本国内でのツアー初観戦。大会会場でGDOの単独インタビューに答え、アジアンツアーの展望や自分自身について語った。

◆仕事、夫人、日本との縁

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美しい松林にセパレートされた千葉CC梅郷コース。その静かな佇まいの中、整然とトーナメントが進行していく。バラック氏は「とても印象的でした。コースは美しいし、雰囲気が素晴らしい。アジアンツアーにとって日本との共催試合は特別です」と、感嘆の声を上げた。

日本でゴルフを見たのはこれが初めてだが、彼にとって日本は決して馴染みの薄い場所ではない。アジアンツアーに加わる直前は、大手広告代理店・電通の海外子会社である電通スポーツアジア(本社:シンガポール)で上級副社長を務め、2003年に結婚した道子夫人は日本人。いまは12歳の息子と9歳の娘とともにシンガポールで暮らしているが、毎年夏には岐阜県にある別荘で過ごすことが慣例となっている。

「日本はアジアの中でも大好きな国。日本に来ること、日本で過ごすことに興奮します。日本語を話すのがヘタなので恥ずかしいけど・・・」。そう照れながらも、カタコトの日本語を懸命に披露する姿が微笑ましい。

ワールド・スポーツ・グループ(WSG)に在籍した1997年に初来日して、東京や大阪、名古屋などの大都市を駆け回った。2000年から12年間は、IEC in Sportsでアジア太平洋地域のビジネスを統括した。その間に道子さんと出会い、より深く日本について知るようになったという。

1970年に米国カリフォルニア州で生まれたが、子供の頃から米国内を転々とした。東海岸、西海岸、北部に南部・・・。ワシントンDCにあるアメリカン大学でコミュニケーション学を専攻し、卒業後はシンガポール国立大学でMBAを取得した。海外生活はこの7月で20年の節目を迎える。

前職の経験もあり、日本でのビジネス展開に広告代理店との連携が不可欠なことは熟知している。今回の訪問にも、電通や博報堂、ADK、IMGといった代理店とのミーティングが組み込まれた。日本のビジネス界を知り、一方で日本の田舎暮らしの経験もある。「日本は東京と地方の対比がすごく大きい。その両面を知っているから、(日本のことを)よく知っているというふうに感じるのだと思います」。このコメントの直後に「慎んで言うならば(If I say so respectfully)」と言葉を足した。きっと、これが彼の持つ日本的感覚なのだろう。

アジアンツアーのCEOとして掲げるゴールは明確だ。「究極の目標は、米国ツアーや欧州ツアーのような年間フルスケジュールを実現すること。そして、アジアに留まらず、選手たちがより大きな舞台でプレーするための足掛かりとなる環境を作ること。なぜなら、我々はメンバー(選手たち)のための組織だから。彼らがキャリアを飛躍させるための機会を提供することが最も大切です」。

そう言って、バラック氏は具体的な展望を語り始めた。

(つづく)

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