ジョン・ラームが5打差圧勝で大会連覇 川村昌弘7位
2019年 スペインオープン
期間:10/03〜10/06 場所:未定(スペイン)
記録破りのラーム マドリードで2連覇達成
地元のヒーロー、ジョン・ラームがクラブ・デ・カンポビジャ・デ・マドリッドで開催された「スペインオープン」で、後続に5打差をつける大勝でタイトル防衛に成功した。
ラームは最終日に「66」をマークし、通算22アンダーとして、ヨーロピアンツアー出場わずか39大会目で5勝目を挙げた。世界ランクは5位から4位に浮上した。
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リーダーボード上位はスペイン勢が席巻し、2位にはラファ・カブレラベロー、そして3位にはヨーロピアンツアー出場わずか5試合目という世界1413位(大会前)のサミュエル・デル・ヴァルが入った。
ラームはこの勝利で「レース・トゥ・ドバイ」ランキングでトップに浮上。1991年の故セベ・バレステロス以来となる、スペイン人選手による「ハリー・バードン・トロフィー」獲得へ向け、視界良好となった。
バレステロスより少ない大会数でツアー5勝目を手にした24歳にとって、97年「ライダーカップ」でキャプテンを務めたバレステロスが24年前にキャリア最後の勝利となったツアー50勝目を挙げたコースで、スペイン人選手として最速となるツアー5勝目到達となった。
「地元のギャラリーの前では、いつだって全てを思い通りコントロールするのは難しいものだけど、彼らの前で週末プレーするのは常に楽しいものでもあるんだ」とラーム。「来年帰ってくるのが待ち切れないし、3連覇を果たすことができればと思っている」
「彼(バレステロス)は僕よりも断然若くしてプロになっているので、年齢ということになると、彼には負けている。とはいえ、何かでセベに勝つのは、信じられないほど素晴らしいことだね。彼は欧州ゴルフ、そして世界のゴルフにおける主要な選手のひとりだから」
「それをここで達成できたのは最高だね。セベの記録を彼がプロとして最後に勝利したコースで破ったというのは、僕にとってとても特別なことなんだ。彼のしたことに近いことができたというのは、何であれ素晴らしいものさ」
「そのために僕はここにいるんだ。彼のように、スペインのゴルフを大きくし、スペインにおけるこのスポーツの成長に寄与するためにね。これらの勝利により、僕もそれなりの仕事ができていればと思う」
カブレラベローは12ホール連続パーとした後、上がり6ホールで5バーディを奪って「66」をマーク。デル・ヴァルは「68」をマークし、ヨーロピアンツアーにおける自身のキャリア通算獲得額の10倍を超える9万3900ユーロの小切手を手にした。
4位タイには、ヨーロピアンツアーでの自己ベストとなる「63」をマークし、通算13アンダーとしたデンマークのジェフ・ウィンザー、同じくデンマークのヨアキムB・ハンセン、そしてスペインのアドリ・アーナスが入った。
5打差の首位で最終日をスタートしたラームは、出だし3ホールでバーディを奪い損ねてフラストレーションをあらわにしたが、その苛立ちはパー5の4番で2打目をピン側1.2mにつけるイーグルを奪ったことで雲散霧消した。
ラームは6番でガードバンカーからの寄せワンでパーをセーブすると、続くパー5の7番ではレイアップし、3.6mのバーディパットを沈めてスコアを伸ばした。
一時は後続に8打差とリードが広がったが、ラームと同組でプレーしたデル・ヴァルが、3番でボギーをたたきながらもパー5の4番でバーディを奪うと、7番でも2パットのバーディを奪った。デル・ヴァルはピンそば1.2mにつけた8番でもバーディを奪い、首位との差は6ストロークとなった。
とはいえ、ラームは手のつけられない状態だった。パー3の9番で4.8mのバーディパットをねじ込むと、続く10番でも同じような距離のバーディパットを決め、再び8打差とした。パー5の14番ではラームとデル・ヴァルが揃って2パットのバーディを奪った。
一方、12連続パーとしていたカブレラベローは2連続バーディで通算14アンダーまでスコアを伸ばした。16番でもバーディを奪い、ティショットをピンそばにつけたパー3の17番でもスコアを伸ばすと、最終ホールではグリーンエッジから決め、3連続バーディでこの日のラウンドを締めくくった。
これに対し、ラームは17番をボギーとしたが、通算22アンダーでフィニッシュし、この大会、そして2019年の「レース・トゥ・ドバイ」におけるパーに対する最少スコアと並んだ。
ウィンザーは1イーグル、6バーディで今週の最少スコアに並ぶ「63」をマーク。ハンセンは「66」、アーナスは「68」とした。
首位と10打差の7位タイには、セルヒオ・ガルシア、ジャスティン・ハーディング、川村昌弘、ザンデル・ロンバルド、そしてジェイソン・スクリブナーが入った。