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2019年 フランスオープン
期間:10/17〜10/20 場所:ル・ゴルフ・ナショナル(フランス)
36歳のコルサーツがパリで復活優勝
ル・ゴルフナショナルでのドラマチックな最終日の激闘の末にニコラス・コルサーツが「フランスオープン」を制覇し、ヨーロピアンツアーで7年ぶりの勝利を挙げた。
3打差の首位で日曜日を迎えたベルギーの飛ばし屋は、難しいコンディションの中、瞬く間にその差を5ストロークに広げたが、2019年「レース・トゥ・ドバイ」でも指折りの難度を誇るバックナインがヨーロッパ大陸最古のナショナルオープンでの接戦を演出した。
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残り6ホールの時点でジョージ・クッツェーが2打差の首位に立つと、トップに並んだ2人が15番で池につかまったことで、ヨアキムB・ハンセンが首位に。しかし、最後はこの日「72」をマークして通算12アンダーとしたコルサーツが勝利を収めた。
1打差の2位には「68」をマークしたデンマークのハンセンが入り、さらに1打差の3位には、最終日をイーブンパーの「71」で回った南アフリカのクッツェーが入った。
コルサーツにとってヨーロピアンツアー3勝目。自身も出場し、10-4から欧州代表が逆転で「ライダーカップ」勝利を果たした“メダイナの奇跡”のあった2012年以来の勝利となった。
ル・ゴルフナショナルも昨年、欧州代表が勝利した「ライダーカップ」開催コースとして同大会の歴史に名を刻んでおり、名高い終盤ホールではこの日の最終日も、当時のドラマに匹敵する勝負の場となった。
コルサーツは14番のチップインイーグルでリードを奪い返したが、続く15番でダブルボギーをたたいて後退。ハンセンも17番をダブルボギーとしたことで、コルサーツが再びポールポジションについた。
シード権を争う状況で今週に入った36歳のコルサーツだが、7年5カ月ぶり、そしてヨーロピアンツアーの大会数では389大会ぶりの勝利を挙げたことで、歓喜の瞬間を迎えた。
「これはとても特別」とコルサーツ。「僕はフランス語を話すから『フランスオープン』はとても特別な大会なんだ」
「ここへ来たのは何回目になるのかわからないけれど、これまで長い道程だった。長年にわたり、とても多くの人々が支援してくれたので、僕はかなり感激している。長い間、浮き沈みがあったからね」
さらにこう続けた。「上がり4ホールがいつだってとても劇的なのは知っていたし、それは僕が15番で池に入れて証明した。17番でJB(ハンセン)に何があったのかわからないけれど、グリーンに上がったときは少しびっくりした。自分はまだ1打追う立場だと思っていたから」
コルサーツは60㎝につけた1番のバーディ発進に加え、優勝を争うクッツェーがティショットを池に入れてボギーとしたことで、早い段階で5打リードした。
チップショットをミスした2番でボギーをたたいたことで、トップが通算13アンダーに戻ると、パー5の3番はコルサーツとクッツェーがともにバーディ。コルサーツは5番で3パットを喫すると、6番では寄せワンのパーセーブに失敗した。
クッツェーは9番で両足を池に入れながら第2打を打つトラブルに陥るも、グリーン外からの長い上りのパットを沈め、今週一番のバーディを奪って首位との差を1ストロークに縮めた。
ハンセンもパー5の3番でスコアを伸ばし、続く4番はボギーとするも、賢明なショットを見せた6番と10番でバーディを奪い、首位とわずか2打差まで追い上げた。
その後、クッツェーは2打目をピン側1.2mにつけた10番と、ティショットをさらに近い位置につけた11番でもバーディを奪い、3連続バーディで一気に単独首位へと抜け出したのだ。
コルサーツは12番でパーセーブに失敗し、首位と2打差に後退するも、13番では3 mのバーディパットを沈めて盛り返した。一方、ハンセンもその少し前に同様の距離のパットを沈め、13番をバーディで通過した。
ハンセンはパー5の14番で5メートル弱のバーディパットを沈めて首位と1打差まで詰め寄るも、コルサーツが同ホールで見事なチップインイーグルで、再び首位の座を取り戻した。
続く15番では、クッツェーが2度池につかまりトリプルボギーをたたいたことで優勝のチャンスを逸すると、コルサーツも2打目を池に入れ、ダブルボギーとしたことで突如、ハンセンが単独首位に浮上した。
しかし、29歳のハンセンが17番でグリーンをわずかにショートし、パターで打った3打目でグリーンオーバーすると、さらにそこから3打を要してダブルボギーをたたいたため、コルサーツが再び首位に返り咲き、そのままその座を維持した。
4位には、この日2番でクアドルプルボギーをたたきながらも、3番、12番、13番、そして17番のバーディで盛り返して「71」をマークした米国のカート・キタヤマが入り、さらに1打差の5位タイには、メジャー2勝で2009年の大会王者であるマルティン・カイマー、アイルランドのギャビン・モイニハン、そしてスコットランドのリッチー・ラムゼイが入った。