欧州ツアーが2020年シーズンの再開を発表
欧州ツアー レギュラーツアーと下部ツアーがオーストリアで再開へ
2020/06/17 07:00
欧州ツアーはレギュラーツアーと下部チャレンジツアーを兼ねた大会を7月に2週連続でオーストリアで開催するとし、再開初戦を明らかにした。
新型コロナウイルスの感染拡大により、中断されていたチャレンジツアー「ロード・トゥ・マジョルカ」は、ダイヤモンドCCで開催される「オーストリアオープン」(7月9日~)にて5カ月ぶりに再開されることとなる。その翌週には当初の予定を1日前倒しするかたちで、15日(水)から18日(土)の日程で「ユーラムバンクオープン」(GCアダムスタル)が開催される。
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両大会ともに賞金総額は50万ユーロ(約6090万円)となり、ヨーロピアンツアーとの二重ランキングの大会として開催される。なお、ヨーロピアンツアーは7月22日から25日にかけてクローズハウスにて開催される「ベットフレッドブリティッシュマスターズ」で本格的に再開する。
・「オーストリアオープン」と「ユーラムバンクオープン」は両ツアーの大会として7月に開催
・ランキングは両ツアーともに加算される
・欧州ツアーは「UKスイング」初戦の「ベットフレッドブリティッシュマスターズ」で本格的に再開
「ユーラムバンクオープン」がチャレンジツアーで開催されるのは今年で3年連続となり、2018年はダリウス・ファンドリエル(オランダ)が、19年にはカルム・ヒル(スコットランド)がそれぞれ同大会を制覇した。
チャレンジツアーの責任者であるジェイミー・ホッジスは、「ダイアモンドCCでの『オーストリアオープン』、そしてGCアダムスタルでの『ユーラムバンクオープン』による開催でチャレンジツアーの再開を発表することに喜びを感じています。7月に2週連続で開催されるこれらの大会は二重ランキングの大会となります」と述べた。
「我々の2020年シーズンに対する計画的なアプローチは、ツアー医務部長のアンドリュー・マレー博士により監督されている医療健康戦略室の定めるステップの従っているヨーロピアンツアーのを反映したものであり、各政府の安全基準に則して運営されます」
「可能であれば特定の地域で集中して開催するというのは、我々の戦略の一部であり、今回発表した2大会を連続して開催できることについて、オーストリアゴルフ連盟、ダイアモンドCC、そしてGCアダムスタルに大変感謝しております」
「今後も我々は、ヨーロピアンツアーの医療健康戦略室のガイドラインに従うこととなり、今後のスケジュールに関しても、準備でき次第、随時発表して参ります」
ヨーロピアンツアー運営統括副部長のベン・コーウェンは、「これら二重ランキングの2大会は、3月以降、活動が制限された期間を過ごしてきた我々のメンバーにとって、非常に重要なプレー機会を提供する大会となります」と述べた。
「我々はダイアモンドCCとGCアダムスタルの両コース、並びにオーストリアゴルフ連盟には、その大いなる協力に対し大変感謝しており、クローズハウスでの『ベットフレッドブリティッシュマスターズ』におけるヨーロピアンツアーの本格再開を前にしたオーストリア訪問を楽しみにしております」
ダイアモンドCCのクリスチャン・グジー会長は、「今年は我々にとってヨーロピアンツアーとの提携10周年を祝う年であり、ダイアモンドCCには様々な大会を開催してきた豊かな歴史があります。例えば、10年前には短い準備期間のなか、大会を開催しており、2年前には世界初となったショットクロックの大会を開催しております。それを踏まえ、ヨーロピアンツアーの関係各所から得られた信頼を喜ばしく思っております」と語った。
「新型コロナウイルスの危機により、今年の大会はかなり特別な状況下で開催されます。公式レギュレーションを厳格に順守することになりますが、ツアーや選手たちにとって完全に満足の行く形での大会開催を目指しております。また我々は、ゴルフが最初に再開するスポーツとなることを可能にした、オーストリア当局の意思決定者の皆様に感謝しております。この大会はオーストリアだけでなく、ニーダーエスターライヒ州(オーストリアの北東部)にとっても、素晴らしいイベントとなるでしょう」
GCアダムスタルのフランツ・ヴィッテマン会長は、「オーストリアは、新型コロナウイルス危機による中断を経て、欧州における国際的なトップレベルのゴルフの草分け的存在となります。これはオーストリアで再開後始めの2レースが連続で開催されたフォーミュラ1と比較することもできると思います。我々は、これを誇り思っても良いでしょう。この再開がゴルフの本格的な復帰に繋がればと思っております。私個人としては、両大会で多くのオーストリア人選手がリーダーボードの上位に名を連ねてくれればと願っています」とした。
オーストリアゴルフ連盟会長のペーター・エンジンガー博士は、「特に前例のない困難に直面している時期であるだけに、オーストリアの地で開催されるこれら2大会が、ヨーロピアンツアーとチャレンジツアーの強制的な中断からのシーズン再開を告げることは、素晴らしい兆しであり、称えられるべき達成であると思います。時間的な重圧のなか、今回の達成は決して簡単なものではありませんでしたが、準備期間中のヨーロピアンツアーとオーストリアスポーツ省による連携は目を見張る物があり、成功裏にことが進みました」と述べた。
チャレンジツアーの再開は、南アフリカ3連戦の最終戦であり、クリスティアン・ベゾイデンハウトが優勝した2020年シーズン序盤の「ディメンションデータプロアマ」以来となる。2月にベゾイデンハウトが優勝したファンコートGEでの大会の前には、ユーフォリアGCで開催された「リンポポ選手権」を同じく南アフリカのJ.C.リッチーが制覇し、ロイヤルケープGCで開催された「RAMケープタウンオープン」をスウェーデンのアントン・カールソンが制覇していた。
欧州ツアーはオーストリアでの2戦を終えたあと、6週連続開催の「UKスイング」が始まりシーズンが本格的に再開する。今シーズンの欧州ツアーの全大会は、ツアーの医療健康戦略室の管理のもと、“ゴルフ・フォー・グッド”活動とともに運営される。