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8度の年間王者 偉大なるモンティの黄金期を振り返る

コリン・モンゴメリーは史上最も成功を収めたヨーロピアンツアーの選手の一人であり、彼が1993年から2005年にかけて年間王者を8度獲得した記録は、今後当分の間、破られることはないだろう。ヨーロピアンツアーの歴史の中で、年間王者の獲得回数でこのモンティの記録に比肩するのは偉大なる故セベ・バレステロスによる7回のみであり、セベは1976年から1991年にかけてこの記録を積み上げた。

1988年に新人王を獲得していきなり頭角を現したモンゴメリーは、1989年の「ポルトガルオープン」を11打差で制覇してヨーロピアンツアー初勝利を挙げると、デビューから5年後の1993年に初めて年間王者となった。初勝利の2年後に「スカンジナビアマスターズ」でバレステロスを1打差で下してヨーロピアンツアー2勝目を挙げ、1993年の「オランダオープン」を制覇して、キャリア黄金期の扉を開いた。スコットランドの偉人は、7年連続で年間王者に輝いた1993年から1999年にかけて、ヨーロピアンツアーにおけるキャリア通算31勝のうちの20勝。さらに2005年に記録となる8度目の年間王者を達成した。

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1993年 欧州ツアー2勝

ヨーロピアンツアーで6年目のシーズンを迎えたモンゴメリーは、それまでのツアー勝利数を2勝としていたが、その年の終わりには勝利数を倍に増やし、自身初となる年間王者のタイトルを獲得した。「ジョニー・ウォーカークラシック」で2位に入るなど、シーズン開幕から6戦連続でトップ20入りを果たす順調な滑り出しを見せた。「ボルボPGA選手権」でも2位に入り、7月の「ハイネケンオランダオープン」で最終日に「69」をマークしてホセ・コセレスとジャン・ヴァン・デ・ヴェルデに1打差をつけて優勝を遂げ、ツアー3勝目を挙げた。その後はシーズン終了まで年間ランク6位以内を維持し続け、最終戦の「ボルボマスターズ」を制覇して、年間王者に輝いた。

1994年 欧州ツアー3勝

この年、ツアー3勝に加え、メジャーで2度のトップ10入りを果たす傑出したシーズンを送ったモンゴメリーは、1994年に初めて世界ランキングでトップ10入りを果たすと、その後、約400週連続でその座を維持した。第3ラウンドに「66」をマークした5月の「スペインオープン」で、リチャード・ボックスオール、マーク・ロー、そしてマーク・マクナルティに1打差をつけて、シーズン初勝利を飾った。6月にオークモントCCで行われた「全米オープン」で、メジャー初優勝にあと一歩のところまで近づいた。最終日に「70」をマークし、アーニー・エルスローレン・ロバーツと並んで月曜に18ホールで行われるプレーオフに挑むも、ダブルボギーを3つたたいて優勝争いから脱落。エルスのメジャー制覇を間近で見る悔しさを味わったのだが、この年の大いなる達成は、ここで終わらなかった。2ヶ月後、モンゴメリーは「イングランドオープン」と翌週の「ドイツオープン」を制覇し、2週連続優勝。これにより、年間ランクのトップに立ち、「ボルボマスターズ」で4位に入るなど、出場したラスト6大会で4度のトップ10入りを記録し、その座を堅持した。

1995年 欧州ツアー2勝

1995年シーズンは、モンゴメリーによる安定した、支配的な強さを具現化する年となった。彼は24大会中トップ10に14回入り、2勝を挙げ、3年連続で年間王者に輝いた。リビエラCCで開催された8月の「全米プロゴルフ選手権」で、プレーオフの末、スティーブ・エルキントンに敗れ、またしてもメジャー制覇を逃したのだが、立ち直りの早い彼の性格を語る上で、これは重要な結果となった。失意を味わった次の大会である「ボルボドイツマスターズ」でタイトル防衛に成功してシーズン初勝利を飾ると、間を置かずに「ランコムトロフィー」も制覇した。さらに2週間後、モンゴメリーは9月の「ライダーカップ」でベン・クレンショーを3&1で撃破するなど、キャリアで初めて同大会の成功を味わった。

1996年 欧州ツアー3勝

出だしの7大会に出場しなかったものの、キャリア最高のショットを放った「ドバイデザートクラシック」を1打差で制覇し、瞬く間にヨーロピアンツアー年間ランクを2位に上げた。エミレーツGC最終ホール(パー5)のフェアウェイに立ったモンゴメリーは、直ドラで2オンに成功し(現在、そのショットを打った場所には記念碑が埋め込まれている)、2パットのバーディを奪って1打差で大会を制覇したのである。「ドイツバンクオープン」と「アラモイングランドオープン」で2週連続2位に入り、6月の「全米オープン」で10位タイ、年間ランクでトップに立つと、その後はその座を譲ることなく、7月の「アイルランドオープン」と8月の「ヨーロピアンマスターズ」を制覇し、年間王者となった。

1997年 欧州ツアー2勝

「ライダーカップ」でウィニングパットを決め、「全米オープン」でアーニー・エルスに次ぐ2位に入った1997年は、モンゴメリーにとってヨーロピアンツアーの内外で多くの成功を手にしたシーズンとなった。この年に挙げたツアー2勝は、いずれも大差での勝利となり、6月の「ヨーロピアングランプリ」は5打差で、2年連続での優勝となった7月第1週の「アイルランドオープン」は7打差で制覇した。この2勝により年間ランクを5位に上げ、「BMWインターナショナルオープン」で3位に入ると、「キヤノンヨーロピアンマスターズ」で10位に入り、9月に入ったところでランキングの頂点に君臨した。シーズン終盤も安定感を維持し、「ブリティッシュマスターズ」と「ドイツマスターズ」で2位に入ると、最終戦の「ボルボマスターズ」は8位に入ってシーズンを締めくくった。公式シーズン終了後も勢いは止まらず、11月には「ハッサンIIゴルフトロフィー」と「ゴルフワールドカップ個人トロフィー」を制覇し、さらに2勝を挙げた。

1998年 欧州ツアー3勝

ツアー公式戦3勝に加え、20戦中トップ10入りを8回記録した1998年シーズンも、モンゴメリーにとって印象深いシーズンとなった。4月の「マスターズ」で8位に入ったほか、「ゴルフ世界選手権」ではデービス・ラブを2アップで下して優勝を遂げた。5月の「ボルボPGA選手権」でマーク・ジェームズに1打差をつけてシーズン初勝利を飾ると、ウェントワースで3連覇を達成することになる。この勝利により年間ランクを5位に上げ、タイトル防衛に臨みながらもプレーオフでデビッド・カーターに敗れた「アイルランドオープン」終了後に一時的にトップの座につくも、その後は首位から陥落。「リンデドイツマスターズ」を1打差で制覇して再びランキングの頂点に返り咲いた。その2週間前に開催された「ブリティッシュマスターズ」も制覇。シーズン終盤は「シスコ世界マッチプレー」で5位タイに入り、「ボルボマスターズ」で3位に入って6度目の年間王者の称号を手にした。

1999年 欧州ツアー5勝&特別認可大会1勝

7年連続で年間王者となったモンゴメリーにとって、ヨーロピアンツアー公式大会5勝に加え、「シスコ世界マッチプレー」も制覇したこの年は、間違いなく最も成功したシーズンと言えるだろう。「ベンソン&ヘッジス国際オープン」を3打差で制覇してシーズン初優勝を遂げ、「ボルボPGA選手権」と「スタンダードライフロッホローモンド」をそれぞれ5打差と3打差で制覇し、瞬く間にシーズンの勝利数を3に伸ばした。99年シーズンに彼の挙げたツアー5勝は、どれも大差での勝利だったが、「ボルボスカンジナビアマスターズ」は白眉とも言える勝利だった。バーセベックでの4日間を「67」「67」「65」「69」の通算20アンダーで大会を終え、2位のイェスパー・パーネビックに9打差をつける圧勝で大会を制したのである。これはモンゴメリーによる同大会2勝目にあたり、2年後には大会3勝目を挙げることになる。「シスコ世界マッチプレートーナメント」で前回王者のマーク・オメーラを3&2で撃破してシーズン6勝目を挙げると、ブルックリンで欧州代表が僅差で惜敗した「ライダーカップ」では、3.5ポイントをチームにもたらした。

2005年 欧州ツアー1勝

モンゴメリーによる8度目にして最後の年間王者獲得は、彼がタイガー・ウッズに次ぐ2位に入ったセントアンドリュースでの「全英オープン」で、同大会のキャリアベストを記録した年に達成された。「WGC NEC招待」と「WGC HSBC世界マッチプレー」の両方でトップ10入りを果たすと、10月に開催された「ダンヒルリンクス選手権」でこの年唯一の勝利を挙げた。これは見事な逆転劇の末の勝利だった。18番でバーディを奪い、ケネス・フェリーに対する5打差を逆転。この勝利により世界ランキングでトップ20に返り咲くとともに、年間ランクをマイケル・キャンベルに次ぐ2位に上げた。当時、彼は「これはとても特別。私は、次の勝利は自分のキャリアにおける重要な瞬間となると述べていたが、その通りだった。これは私のキャリアで最も重要な優勝なのだ」と述べた。その翌週に開催された「WGCアメリカンエクスプレス選手権」で3位に入り、年間ランク首位の座に収まると、シーズン最終盤の2大会で連続してトップ10入りを果たし(「マドリッドオープン」の8位タイと「ボルボマスターズ」の3位)、その座を堅持したままシーズン終幕を迎えた。

その後

2005年シーズン以降、モンゴメリーは2005年「UBS香港オープン」と2007年「スマーフィットカッパヨーロピアンオープン」を制覇し、ヨーロピアンツアーでさらに2勝を加えた。2013年にゴルフ殿堂入りを果たし、シニアツアーでメジャー3勝を挙げている(2014年「全米プロシニアゴルフ選手権」、2014年「全米シニアオープン」、2015年「全米プロシニアゴルフ選手権」)。

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