ベットフレッド英国マスターズ 最終日 スコア
2020年 ベットフレッド英国マスターズ
期間:07/22〜07/25 場所:クローズハウスGC(イングランド)
パラトーレがクローズハウスで圧巻の勝利
冷静さを保ったレナート・パラトーレが、最終日も圧巻のラウンドで2020年「ベットフレッドブリティッシュマスターズ」を制覇。ヨーロピアンツアー2勝目を挙げた。
新型コロナウイルスの感染拡大による4カ月の中断から再開したヨーロピアンツアーは、無観客によりその雰囲気は異質。ただパラトーレは中断などなかったかの様なプレーを展開した。
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イタリアのパラトーレは、クローズハウスでの最終日を1打差の首位でスタートすると、イングランド北東部が風の吹くタフなコンディションとなるなか、一時は首位に並ばれるも、「69」をマークして通算18アンダー。この日を「70」でラウンドしたデンマークのラスムス・ホイゴーに3打差をつけて優勝した。
今季序盤の「アフラシアバンクモーリシャスオープン」では、プレーオフでホイガールトに敗れたパラトーレだったが、この日は19歳に追いつかれることなく、2017年「ノルデアマスターズ」以来のツアー2勝目を挙げた。
パラトーレは23歳ながら、既にツアーでは159大会に出場しており、今大会ではイタリア人として1976年のバルドビーノ・ダッス以来となる2人目の優勝を果たした。
「とにかく、とても嬉しいです」とパラトーレ。「かなりソリッドなプレーができました。ロックダウン明けで、いきなり2勝目が挙げられるとは予想していませんでしたが、昨年はかなりハードに練習を積みましたからね」。
彼の栄冠を見届けたファンは皆無だったものの、パラトーレは母親からビデオコールで祝福されたほか、18番グリーンを後にする際は、仲間の選手たちからの祝福を受けた。
「あれは素晴らしかったです。ツアーの友人たちから、ああいう形で祝福されるとは思っていませんでしたので、とても感動しましたし、ああいう瞬間は何物にも代え難いですね」。
「母を見るのも大きなサプライズでしたし、とても嬉しかったです」。
UKスイングの5戦目が終了した時点のシリーズランキング上位10名に「全米オープン」の出場権が付与されるとあって、今、パラトーレは9月のウィングドフットGCでフィールドに入ることを目指している。
「自分のキャディやチームの面々に、目標は全米オープンに出場することだと言ったんです。初戦は上々でしたね」とパラトーレ。
今週の勝者はパラトーレ唯一人ではなかった。というのも、ゴルフ・フォー・グッド活動により、大会の公式チャリティーであるサー・グレアム・ワイリー財団に10万ポンドが寄付されたのである。
更に、ヨーロピアンツアーによる5万ポンドの寄付に加え、ベットフレッドからは金曜のジャック・シニアのホールインワンによる5万ポンドと、リー・ウェストウッドが今週16バーディを奪ったことによる1万6千ポンドが寄付された。
3位には通算14アンダーで南アフリカのジャスティン・ハーディングが入り、その1打後方にはロバート・ロック、アンディ・サリバン、そしてデール・ウィットネルのイングランド人トリオが入った。
ハーディングは3番で見事なピッチショットから2.4メートルのバーディパットを沈めて首位に並ぶも、ティショットでグリーンを外した続く4番でスコアを落とした。
同組のパラトーレは4番で7.5メートルのバーディパットを沈め、リードを2打差とするも、ハーディングは5番でバーディを奪って、再びその差を1ストロークに戻した。
その後、パー5の7番では、ハーディングが3パットのパーとして苛立ちを見せたのを尻目に、パラトーレは2パットのバーディを奪い、一息つける展開にした。
ハーディングは再び3パットを喫した9番でもボギーを叩くも、同ホールではグリーン奥からの寄せワンに失敗したパラトーレも、63ホール目にして今週初のボギーを叩いたことで、その差が広がることはなかった。
一方、ホイゴーは2番でボギーをたたくも、3番で素晴らしいパーセーブを見せると、7番でバーディを奪ってイーブンパーでハーフターンし、首位との差を3ストロークとした。
ホイゴーは賢明な寄せワンでその差を2ストロークに縮めると、パラトーレも同様のプレーでスコアを伸ばした後、グリーンを外した11番でボギーを叩いた。
15番をボギーとしたホイゴーは、パー5の17番でバーディを奪って食い下がるも、パラトーレも17番でバンカーからの寄せワンでバーディを奪い、3打差のリードを築いて最終ホールを迎えた。
ハーディングは14番でボギーを叩き、この日のスコアを「72」とした。一方、ウィットネルは「71」、ロックは「69」、そしてサリバンは「67」をマークした。
同じくイングランドのオリバー・フィッシャーは通算12アンダーで大会を終え、その1打後方には北アイルランドのジョナサン・カードウェルとニュージーランドのライアン・フォックスが入った。