「いま僕はココにいます」Vol.107 カタール編
王者の役割を享受するカンピージョ
ホルヘ・カンピージョは新たな地平への一歩を踏み出すべく、キャリア初となる欧州ツアーでのタイトル防衛を懸けて、「コマーシャルバンクカタールマスターズ」に臨む。
スペイン出身のカンピージョは、昨季エデュケーションシティGCにて、スコットランドのデービッド・ドライズデールとの5ホールに及ぶスリリングなプレーオフで、6m以上のパットを3回入れる勝負強さを見せ、欧州ツアー2勝目を挙げた。
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34歳のカンピージョは、2019年に「ハッサンIIトロフィー」を制覇するも、昨年ヨーロピアンツアーが2020年「コマーシャルバンクカタールマスターズ」を最後に、新型コロナウイルスの感染拡大により中断を余儀なくされたことで、「ハッサンIIトロフィー」は中止となり、タイトル防衛に臨むことは叶わなかった。
「(ディフェンディングチャンピオンでいるのは)違うね。もう一つの大会(ハッサンIIトロフィー)はタイトル防衛に臨むことができなかったので、僕はこれまでこの立ち位置にいたことがないんだ。僕にとっては新しいこと。今週はこれまでで一番注目を浴びたけど、それは平気。ディフェンディングチャンピオンでいるのは良いものだよ」
「僕は長い時間かけて、あの勝利について考えたんだ。僕は調子が良かったし、インドへ行って更に大会で勝つ準備ができていたのだけど、それはパンデミックで止まってしまった。中断後は復帰するのが難しかった」
「あれは素晴らしいプレーオフだった。決めたパットもそうだけど、僕は何度か良いショットも打った。デビッドは素晴らしいプレーをしていたので、あれらのパットを決めてプレーオフを持ち越すことができて嬉しかったよ」
今週ドーハではエディ・ペパレルといった過去の大会王者に加え、2016年の「ライダーカップ」に出場したトーマス・ピータースとアンディ・サリバンもプレーする。
ピータースとサリバンは共に、2021年「レース・トゥ・ドバイ」で好スタートを切っており、サリバンが今季「ロレックスシリーズ」初戦となった「アブダビHSBC選手権」で25位に入ったのに対し、ピータースは「サウジインターナショナル」で10位に入った。また、ベルギーのピータースは出場した直近のヨーロピアンツアー28大会で、わずか2回しか予選落ちしていない。
デザート・スイングで好成績を残した新星ラスムス・ホイゴー(デンマーク)もまた、今年の「コマーシャルバンクカタールマスターズ」で好スタートを切った2021年シーズンの調子を更に加速させることを熱望している。
ホイゴーは、今年初戦となった「アブダビHSBC選手権」で25位に入ると、「オメガドバイデザートクラシック」で9位タイに入り、続く「サウジインターナショナル」では6位に入った。
ルーキーイヤーとなった昨年に2勝を挙げた19歳は、ザ・コンセッションで開催された「WGCワークデイ選手権」で予選落ちを喫しているだけに、今週はバウンスバックを期してエデュケーションシティGCでの大会に臨む。
「ザ・コンセッションでのWGCでは苦しみました。あそこでは、結果を考え過ぎてしまったのだと思います。大きな大会なので、良いプレーがしたいと思っていました。良いゴルフショットを生み出すのではなく、そのことばかりに考えがいってしまったのです。今週は良いショットを打つことに集中します。できる限り勝ちたいとは思いますが、自分のゲームを向上させ続けることの方が重要であり、それができれば結果はついてきますし、勝利を増やすこともできるのではないかと思います」
「カタールに戻って来られて良い心持ちがします。ここは良いコースですし、昨年は楽しんでプレーしました」