ジョン・ジンがプレーオフを制しツアー初勝利
2013年 ISPS HANDA パースインターナショナル
期間:10/17〜10/20 場所:レイクカリーニャップ CC
パースでのプレーオフを制したジンが夢のツアーシード権を獲得
ISPSハンダ・パース・インターナショナル最終日は、スタートホールを4パットのダブルボギーとしたジョン・ジンが見事な盛り返しを見せ、プレーオフの末ロス・フィッシャーを下してヨーロピアンツアー初優勝を飾った。
最終日を地元の人気選手ブロディ・ニネットから1打差でスタートした韓国出身の23歳は、悪夢のスタートホールから見事なリカバリーを見せ、3アンダーの「69」でラウンドして既にホールアウトしていたフィッシャーの10アンダーと並んだ。
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ジョンは4番と5番で連続バーディを奪って序盤のしくじりを帳消しにすると、ニネットが13番ホールでこの日最初のボギーを叩いた時点で首位に並んだ。
ジョンが16番と17番ホールで重要なパットを沈めたのに対し、ニネットの勢いは次第に衰えたが、フィッシャーが17番ホールのティショットをピンそば1フィート以内につけ、これをバーディとしたことによりジョンとフィッシャーが首位で並び、2人とも最終ホールではバーディを奪うことできず、勝負はプレーオフへ。
18番ホールで行われたプレーオフ1ホール目で、フィッシャーがアプローチをフライヤーさせてグリーンをオーバーしたため、ジョンは2パットで優勝が決まる展開となった。
「とても緊張しました。震えていましたが1日を通じてうまく自分をコントロールできたと思います」とかつてのアマチュアチャンピオンは言った。「正直何を達成したのか事態が上手くつめません」。
「プロ転向後、とても苦労しました。でもそれは学ぶうえで必ず通る道なのだと思います」
「小さな大会ではプレーオフを経験したことはありますが、自分にとってヒーローの一人であるロス・フィッシャーとプレーオフを戦えたことは信じられません」
今季チャレンジツアーで戦ったジョンは、最近ヨーロピアンツアーのQスクールのファーストステージを通過したところだったが、この優勝により2年間のシード権(Qスクール免除)を得た。
「1週間の休みのあとQスクールのセカンドステージに戻る予定でしたが、その必要はもうありませんね」と加えた。
1打差の首位で最終日を迎えた西オーストラリア州出身のニネットはて、1番ホールで3フィートのバーディパットを決めると、4番ホールでも25フィートのバーディパットを沈めて、一時は3打差の首位に立っていた。
フィッシャーは1番ホールの2打目をピンそば3フィートにつけ、3番ホールでは同じく12フィートにつけて共にバーディとしたが5番ホールをボギーとした。
ジョンは4番ホールで12フィートのバーディパットを決め、更に続くホールでも8フィートのバーディパットを沈めてフィッシャーを射程圏に捉えた。しかし後半に入り、ニネットがロングホールの11番ホールで見事なバンカーショットからバーディを奪ったことにより、ニネットを捉えるのは難しいかに見えた。
しかし、その2ホール後、ティショットのミスからニネットがこの日初めてのボギーを叩き、更に終盤へ向けてスコアを落とす一方、ジョンは11番と12番ホールでバーディを奪って首位に追いつくと、ロングホールの15番でもバーディを奪って単独首位に躍り出た。
かつてのライダーカップのスター選手であるフィッシャーは17番ホールで見事なティショットを見せ、15番でバーディを奪ったジョンに並んでプレーオフでの決着を強いたが、結局は2位に甘んじたものの、その2位の賞金によりレース・トゥ・ドバイのランキングを60位以内に上げてDPワールドツアー選手権の出場権を得た。
「ここで勝てれば最高だったね。でもそれがゴルフというものさ」と最終日を「68」で回ったフィッシャーは言った。
「残念ながらあと一歩だったけど今日の自分のプレーには満足しているよ。よく耐えることができたよ」
「有名選手が多かったから、僕も良いプレーをしなければならないと思っていたよ。そしてそれができたと思う」
「ジンのプロ初優勝に脱帽だね」
「目標が達成できて嬉しいよ。レース・トゥ・ドバイでは順位を上げることができたからね。これで来週の中国に進むことができるだろう」
「世界ランキングのポイントも獲得したから100位以内に戻れたと思う。良い方向に向かっているよ。だから2位でもそんなに残念がってはいけないね」
最終日を「72」でラウンドしたニネットは、同胞のディミトリオス・パパダトスとイングランドのダニー・ウィレットと並び、3位タイで大会を終えた。