ステンソンが圧勝! 史上初の欧米W年間王者を達成
2013年 DPワールド ツアー選手権 ドバイ
期間:11/14〜11/17 場所:ジュメイラ・ゴルフエステーツ
甘美なる勝利に微笑むステンソン
ヘンリック・ステンソンは「DPワールドツアー選手権ドバイ」での圧倒的な勝利により、歴史的な2冠を達成して「夢のシーズン」を終了した。
ジュメイラ・ゴルフエステーツで堂々6打差の優勝を飾ったステンソンは、史上初となるレース・トゥ・ドバイとフェデックスカップの同シーズン制覇を成し遂げた。
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「64」という完璧なラウンドを見せた最終日を18番ホールでのタップインのイーグルで締めくくった37歳のステンソンは、大会新記録となる通算25アンダーで終え、2位には最終日を「66」でラウンドした賞金王争いのライバルだったイアン・ポールターが入った。
フランスのビクター・デュビッソンはポールターから2打差の3位、オランダのジュースト・ルイテンが4位、そしてドナルド、マキロイ、ウェストウッドというかつての世界ナンバーワントリオは揃って5位タイで大会を終えた。
「今年の夏は僕にとって最高のものだったし、アメリカでの秋も素晴らしかった。そして今、この結果を得ることができた」と、全英オープンで2位、そして全米プロで3位の成績を収めたステンソンは語った。「まさに夢のようなシーズンだった」。
「今週の僕は本当に良いプレーができた。多くの選手が僕を捉えようと食い下がるのは分かっていたし、特に決して戦いを諦めないイアンの追い上げは予測していた。だから僕は常に彼を先行していたかったし、それをやり遂げたよ」
「来シーズンこれ以上のことをできるかわからないけれど、メジャーでは自分のベストを尽くすつもりだ。その偉業(男子スウェーデン人選手として初のメジャー制覇)を達成できれば、まさにケーキにイチゴを乗せる感じで、この成功に色を添えることになるね」
18番ホールで白旗をあげ、真っ先にステンソンを祝福したポールターは、「彼には全く脱帽だ。本当に信じられないね。彼に追いつこうとできる限りは尽くしたけれど、彼は手首の負傷にも関わらず僕を寄せ付けることはなかったよ」
「ヘンリックは今週全くミスをしなかった。だから僕は2位を確実なものとし、ライダーカップのポイントを稼ぐほかなかったね。僕はできる限り彼に挑んだが、彼はいま地球上で最高の選手だよ」
ステンソンは2001年にヨーロピアンツアー初勝利を挙げたものの、その後は2度のスランプに陥った。2011年に2度目のスランプに襲われたステンソンは、昨シーズン開始時の公式世界ランキングを230位まで落としていた。
彼は休暇中に寄生虫感染症にかかるなど、深刻な健康面の問題に見舞われたにも関わらず、5週間の間にアバディーン・アセット・マネジメント・スコットランドオープンで3位タイ、全英オープンとWGCブリヂストン招待で2位、そして全米プロで3位に入る成績を収めるなど、2013年シーズンは見事な強さを見せつけた。
そして米国で成功を収めると、再び2カ月後に同じシナリオが繰り返された。ステンソン、ローズ、そしてマクドウェルの三人が優勝すればレース・トゥ・ドバイの制覇が決まるという状況でドバイにやって来たのである。
大会2日目の「64」というスコアで1打差の首位に立ち、3日目の「67」で首位の座をキープしたステンソンは、手首の負傷で抗炎症薬を服用し続けていたにも関わらず、出だし5ホールで3つのバーディを奪うなど、最終日の結果は誰の目から見ても明らかなものだった。
「今はとにかく休みたいね」とステンソン。「手首を負傷が長引くような危険にはさらしたくないから、少し手首を休ませるよ」。
彼にとって良い知らせは、自身2008年以来となる来年のライダーカップ出場を確実にしたことと、長期的な目標としていた世界ナンバーワンの座が現実味を帯びて来たことだ。
「もっと上達しなくてはならないけど、僕はその目標に向けて努力し続けるさ」と、現在世界ランキング3位の彼は付け加えた。
「レース・トゥ・ドバイを制覇した選手は皆(ウェストウッド、カイマー、ドナルド、マキロイ)、その後世界ナンバーワンになっているから、僕もその座に挑まないといけないね」