ウェブスターが首位に並び3打差に14人の混戦に
2014年 コマーシャルバンク・カタールマスターズ
期間:01/22〜01/25 場所:ドーハGC(カタール)
ウェブスターがカブレラベローを捕え、上位は大混戦のまま最終日へ
「コマーシャルバンク・カタールマスターズ」は混戦模様の上位陣をスティーブ・ウェブスターとラファエル・カブレラベローの2人が頭一つリードして最終日を迎えることとなった。
2打差の首位で3日目をスタートしたカブレラベローは2番ホールのバーディにより早々にリードを広げたが、上がり6ホールで2つボギーを叩き、この日のラウンドを「73」で終えた。
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対照的に5ホールを終えた時点で2オーバーと、序盤で躓いたウェブスターだったが、その後の13ホールを4アンダーで回り、3日目を「70」でラウンドして通算12アンダーまでスコア伸ばし、カブレラベローを捕えることに成功した。
「あれはよろしくなかったね」と、序盤のプレーを振り返ったウェブスター。彼は水曜の最初のホールでアルバトロスを決めて大会をスタートさせている。
「初めの6、7ホールでは何が起こっているのか分からなかった。練習レンジでは良く打てていたのだけれど、コースに出てからは多少過信してしまったのか、初めの6、7ホールでひどいショットをたくさん打ってしまった。まったく、ずぶの素人のようだったね」。
この序盤のお粗末なプレーにより、ウェブスターは一時、首位との差を6打まで広げてしまったが、7番、11番、14番、そして15番でバーディを奪ったことにより、ヨーロピアンツアー3勝目のチャンスへ向けた勢いを一気に加速させた。
「バックナインに入り、いくつかチャンスを作り出すことができたし、11番で素晴らしいパットを決めたことで気分が少し向上したね」と38歳のウェブスターは語った。
「ただ、今日はピンのポジションが難しく、全体的にスコアが伸びなかった理由もそこにあると思うよ」。
先週のアブダビでは優勝したスペインの同胞のパブロ・ララサバルに続き4位で大会を終えたカブレラベローは、「今日はこれまでよりタフな1日になった。これまでのように事が上手く運ばなかったんだ」と語った。
「それでも、まあ、まずまずの出来だったと思う。ただスコアをまとめめることができなかったんだ。風は厳しい状況で、パットも決め切れなかった。それに、チッピングも至る所で苦しんだけれど、全体的に見れば、そんなに良くないラウンドといった程度で切り抜けることができたし、土曜の最終ラウンドへ向けまだ素晴らしい位置につけている」。
全体的にスコアが伸び悩んだ3日目のラウンドで断トツの最少スコアを叩き出したのはフランスのアドリアン・サディールだった。今大会でヨーロピアンツアーはプロとして僅か4戦目となる世界720位のサディールは、3日目をノーボギーの「64」でラウンドした。
これはこの日2番目に良かったスコアとは4ストローク離れており、この好パフォーマンスによりQスクール上がりの21歳は通算11アンダーとして一気に順位を45位から3位タイまで押し上げた。この他にはデンマークのトービヨン・オルセンと南アフリカのトーマス・エイケンが通算11アンダーとして3位タイにつけている。
12月のネルソン・マンデラ選手権で6位タイに入ったサディールは、パー5の1番でバーディを奪うと、その後の7ホールを連続して「3」で回った(5バーディ、2パー)。これにより前半のスコアを「30」としたサディールはその後も10番と12番でバーディを奪ってスコアを伸ばし、終盤は6連続パーでこの日の見事なラウンドを締めくくった。
「素晴らしいラウンドでしたし、良いプレーができました」とサディール。「初めの2日間はスティーブ・ウェブスターとラウンドしました(ウェブスターはその2日間を『65』と『69』でラウンド)。ロングゲームに関しては似たような感じでしたが、彼はパットが優れていましたので、私もパットをしっかり決めてゆけば彼と同じように回れると思ったのです」。
「Qスクールから上がってきましたので、結果が欲しいところです。それだけに今日『64』で回れたのは良かったですね。2013年は良い形で終えることができ、2014年のスタートも良好です。まだ7月にプロへ転向したばかりですから、今年の目標はとにかくシード権を維持することです」。
首位から4打差以内には17人がひしめいており、その中には、この大会で過去に2勝を挙げている通算10アンダーのポール・ローリー、そして彼のライダーカップのチームメートである通算9アンダーのセルヒオ・ガルシアが含まれる。
カーヌスティで全英オープンを制した1999年と2012年にこの大会を優勝しているローリーは「69」で3日目をラウンド。これには折り返し前後の4ホールで奪った3つのバーディが大きく物を言っている。同じく「69」で回ったガルシアのラウンドのハイライトは、10番で決めた12メートルのイーグルパットだった。