伊藤誠道は38位発進 A.カニサレスが単独首位
2014年 ハッサンII ゴルフトロフィー
期間:03/13〜03/16 場所:ゴルフ・ドゥ・パレロイヤル(モロッコ)
初日を終え悠然と首位に立ったカニサレス
2014/03/14 10:34
モロッコで開催されている「ハッサンII ゴルフトロフィー」は木曜の初日を終え、圧巻の「62」でラウンドしたスペインのアレハンドロ・カニサレスが単独首位へ躍り出た。
カニサレスはより風の強いコンディションとなった午後スタートの厳しい状況をものともせず、初日のゴルフ・ドゥ・パレロイヤルを11バーディ、1ボギーでラウンドした。ただし、それでも2位につけたイングランドのセベ・ベンソンとは僅かに1打差である。
<< 下に続く >>
「何もかも上手くいった一日だった。素晴らしい感じでスイングできていたし、パッティングは出だしから冴えていて、それが持続した」と、自身のヨーロピアンツアーのキャリアにおける初日の最高スコアをたたき出したカニサレスは述べた。「すごく楽しかったね。ああいうゴルフができれば物事は容易になるね」。
「今日のプレーで自信がついたけれど、これは先月には無かったものだね。ドバイの後、若干調子を落としていたんだ。ただ、ゴルフには浮き沈みが付き物だからいつもベストを望むわけにはいかないからね」。
「幸運にも、今週は僕のコーチとの練習セッションに加え、フィル・ケンヨンとパッティングの練習セッションに取り組むことができ、それで楽にプレーができるようになったんだ。それだけに今週は良いプレーができて嬉しいよ」。
「これまでプレーした中では最高のラウンドの一つだったと思う。2度ほどティショットでミスをし、フェアウェイからグリーンを捕え損なったことも一度あって、それがボギーに繋がってしまったけれど、ミスはそれくらいだったんじゃないかな」。
故セベ・バレステロスにちなんだ名を持つベンソンは、上がり4ホールで連続バーディを奪うなど、初日をノーボギーの「63」でラウンドし、ヨーロピアンツアー出場104戦目にしての初優勝を狙っている。
「正直なところ、とてもいい気分だね」と語った27歳のベンソン。「バックナインでは風が吹き込んで来たからパーでも上々だった。そんな中、タフなホールで良いプレーをし、幾つかパットも沈められたからね」。
「チャンスをしっかりものにできたのが大きかった。これまでパッティングのコーチと弛まない努力を重ねてきたのだけれど、今日はそれが結実したね」。
「朝、コースへ出る時はその日のベストラウンドで回ることを思い描くものだけど、風速25メートルの中でプレーするのは簡単なことではないから、本当に自分を誇りに思うね」。
「全てが上手い具合に噛み合うと素晴らしいね。そうなると、良いショットが如何に良いか、というのではなく、悪いショットが如何に良いか、ということになってくるものだし、今日はそれが鍵だった。そういうプレーができれば優勝争いに食い込めるんだ」。
見事なスコアをマークしたカニサレスとベンソンにより、米国のコナー・アレンデルはリーダーボードの首位の座を明け渡さざるを得なかった。
11月のQスクールで8位となって今季の出場権を手にしたアレンデルだったが、2014年シーズンは初めの4大会で予選落ちを喫している。
「素晴らしいスタートが切れました」と語るフロリダ出身の23歳。「Qスクールということでは両方のツアーに挑戦しました。しかし、PGAへの出場権獲得が果たせなかった今となっては、ここでの戦いがベストな選択だと思います」。
「こっちへ来て、色々と経験が積めたり、色々な所へ行けたりするのは大きいですね。米国と比べると、毎週毎週コースはガラッと感じが変わりますので、グリーンやコースになれる為、すべきことは沢山あります。タフではありますが、時間が経てばこの経験が適応能力として米国へ帰った際に生きてくると思います」。
ピーター・ユーラインやブルックス・ケプカといった大西洋を渡り米国から欧州へとやって来た先人たちの足跡を辿るアレンデルはこう続けた。「ピーターとはオンラインで話をして、こっちはどんな感じなのかって訊きました。彼らはこれまで素晴らしい成績を残していますし、これからも(ヨーロピアンツアーでプレーする)米国人選手は増えると思います」。
初日を「65」でラウンドしたアレンデルにはマグヌス・カールソンが並んでおり、それをトミー・フリートウッドとアンディー・サリバンのイングランド人コンビとスコットランドのマーク・ウォーレンが1打差の6アンダーで追っている。水曜のプロアマを首の負傷で欠場した前回王者のマルセル・シームは「69」で初日を終えている。