F.モリナリが首位 マキロイ、ローズは23位
2015年 BMW PGA選手権
期間:05/21〜05/24 場所:ウェントワースC(イングランド)
マキロイは連戦による精神疲労認める モリナリが首位発進
「BMW PGA選手権」初日は、最近好調のフランチェスコ・モリナリがこの日も好調なプレーを見せ、7アンダーの「65」で首位に立った。
手首の負傷により引退したエドアルドの弟であるモリナリは、先週の「スペインオープン」では2位に入っており、ウェントワースではここ3年で7位、9位、7位と素晴らしい成績を残している。
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「パーオンできなかったのは3番だけで、そこでもチップショットでピン側60cmに寄せられたから、ストレスゼロのラウンドだったね」と32歳のモリナリ。彼は2015年のヨーロピアンツアーでは「スペインオープン」のほか、もう1試合に出場し、6位に入っている。
「この場所は大好きだし、また来られて嬉しい。ここはショットの正確性が物を言うから、僕に合っているんだ」
モリナリが日曜にトロフィを掲げることができれば、現在66位の公式世界ゴルフランキングが一気にトップ30圏内にジャンプアップし、「全米オープン」の出場権を確定させることができる。
「メジャーは22回連続で出場していたのに、今年は『マスターズ』に出られず、あまりいい心持ちはしなかったから、またすぐメジャーに戻れるといいね」
モリナリはかつての欧州ナンバーワンであるロバート・カールソンに2打差をつけており、そのカールソンに1打差の4アンダーには、イングランドのクリス・ウッド、スコットランドのマーク・ウォーレン、かつての「全米オープン」王者であるY.E.ヤン、そしてミゲル・アンヘル・ヒメネスとホルヘ・カンピージョのスペイン人コンビがつけている。
2008年に「オーダー・オブ・メリット(現レース・トゥ・ドバイ)」を制したカールソンだったが、その後は不調と負傷に悩まされてきた。
しかし、スウェーデン出身の45歳は、その間もウェントワースには良い思い出がある。予選通過を果たしながらも、予選落ちしたと勘違いしてモナコの自宅へ帰ってしまった彼は、土曜の朝にプライベートジェットでロンドンへと戻り、その日のラウンドでコースレコードの「62」を出したのである。
ウッドは昨年10月にテニスのレッスン中に転倒した際、手首を骨折し、5ヶ月の欠場を余儀なくされたため、今季はこの試合が6戦目である。
「こけて(転んで)から長い道のりだったし、あれは痛かった」とおどけたウッド。「打撲と誤診されて1ヶ月放置して、その後の2ヶ月間はギプスをしていたんだ」
「あれは悪夢だったね。『レース・トゥ・ドバイ』ではトップ60圏外に落ちてしまったし、世界ランクも大幅に落としてしまったんだから。そこからは苦しんだし、毎週30位に入るために頑張っている感じだった。モロッコでは3位に入ったけれど、あの5ヶ月間のあとはいつも奮闘を強いられる感じだったんだ」
10番でホールインワンを達成しBMW M4をゲットしたイングランドのアンドリュー・ジョンソンは、ギャラリーの友人とチェストバンプで快挙を祝った。
「ワンバウンドでピンに当たってそのまま入った。瞬く間に起こったので、何をすればいいのか分からなかったよ」と初日を「77」でラウンドしたジョンソン。「彼と目が合ってね。彼もこっちを見て、『よし、一丁やるか』という感じになったんだ。
初日を「71」でラウンドした世界ナンバーワンのロリー・マキロイは忍耐力が試されるラウンドになったと認めた。
この日は早い時間のスタートとなったマキロイは、「WGCキャデラックマッチプレー」を制し、「プレーヤーズ選手権」では3年連続のトップ10入り。くわえて先週は、クエイルホローで7打差の勝利を飾っているだけに、ここ4戦での3勝目へ向け視界は良好かに見えた。
しかし、26歳のマキロイは4バーディ、3ボギーと完璧なコースコンディションを活かせず、ラウンド後、5連戦の4戦目とあって精神的な疲労がその要因となっていることを認めた。
「肉体的には大丈夫なんだ。(水曜日は)午後4時半にホテルへ帰って、今朝6時半に出るまで外へは出ていないからね。ただ、精神面では少し怒りを感じてしまった」とマキロイ。
「ずっとミスショットを受け入れることには長けていたのだけど、今日は忍耐力が少し薄れてしまったような気がした。感情をコントロールしないといけないね。というのも、僕には、精神的に少し疲労感や倦怠感があると、自分に辛くあたるようになってしまうところがあるから」
「プレーはOKだった。自分の良いゴルフができたという感じは全然なかったけれど、同時に、自分本来のゴルフからかけ離れていたという感じもなかったんだ」