アルプスが舞台 川村昌弘が参戦へ
2015年 オメガ・ヨーロピアン・マスターズ
期間:07/23〜07/26 場所:クランスシュルシエレGC(スイス)
「オメガ・ヨーロピアン・マスターズ」で注目の5人
セントアンドリュースの伝統あるリンクスからスイスアルプスのクランモンタナへ。今週の「オメガ・ヨーロピアン・マスターズ」で注目すべき選手として、我々のデータ担当は次の5人を選出した。
■ セルヒオ・ガルシア
世界10位と、セルヒオ・ガルシアは出場選手中、もっともランキングの高い選手であるだけに、これは突飛な選出ではないが、ランキング以外にもこのスペイン人選手を注目選手に選ぶ根拠はたくさんある。先週のセントアンドリュースでの「全英オープン」で6位タイに入ったガルシアは、好調のままスイスへと乗り込むだけではなく、彼はもう長い間、クランモンタナと密接な関係にあり、何年も前からコースの近所に不動産を所有しているのである。とは言え、ガルシアにとってこの大会への出場は9年ぶりとなるわけだが、クランシュルシエレGCでの過去5回の出場で、トップ10入りを逃したのはわずか1回のみ。2005年の優勝のほか、3位と4位を一度ずつ経験している。
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■ ダニー・ウィレット
好調のままスイスアルプスへとやって来るもう一人の男、それはイングランドのダニー・ウィレットである。先週、メジャー初勝利を懸けて臨んだスコットランドでは、大会を通して優勝争いに加わり、最終的に前述のガルシアと並ぶ6位タイで大会を終えたシェフィールド出身のウィレットは、世界ランキングをキャリア最高となる32位へ上げた。今季の獲得賞金はすでに200万ユーロを突破し、2015年の「レース・トゥ・ドバイ」では、順位を3位まで上げた。「オメガ・ヨーロピアン・マスターズ」は今回で7回目の出場となるウィレットは、これまで予選通過を逃したことはなく、昨年は5位に入ったほか、2012年には2位に入っている。
■ トンチャイ・ジェイディー
ヨーロピアンツアーにおいて、タイのベテラン、トンチャイ・ジェイディーほどの安定したパフォーマンスの持ち主もそうはいない。今季は「トゥルータイランドクラシック」、そして「BMW PGA選手権」と、すでに2度、2位に入っているジェイディー。ヨーロピアンツアー7勝目の一線はなかなか越えられずにいるものの、今週は遂にその一線を越えることになるかもしれない。母国やウェントワースでの力強いパフォーマンスに加え、ジェイディーは今季トップ10入りを5度果たしている。クランモンタナでは過去6回の出場で、何れも予選通過を果たしているジェイディーは、直近の出場となった2013年大会を含む2度のトップ10入りを果たしている。コース全長は6848ヤードと、クランシュルシエレは決して飛ばし屋有利のコースではないだけに、ジェイディーの快活なゴルフと耐久性のあるフィットネスを持ってすれば、スイスの峰々の下、元パラシュート部隊員が歓声を上げることも十分に考えられる。
■ ジェイミー・ドナルドソン
2015年の「レース・トゥ・ドバイ」では、これまでのところ、必ずしもA級のゴルフを見せられているわけではないが、ジェイミー・ドナルドソンがこの歴史ある大会へ向け、自信とともにクランモンタナを再訪するのは間違いないところである。ウェールズ出身のドナルドソンは、この大会では2011年に3位タイに入るなど、ここ4年で3度のトップ10入りを果たしており、近年の優勝者はこの独特なレイアウトを制す上で、経験値が大いにものを言うことを証明している。ドナルドソンは10月で40歳になるわけだが、ここ5年で3回はヨーロピアンツアー歴戦の強者が今大会を制しているだけに(2010年はミゲル・アンヘル・ヒメネス、そして2011年と2013年はトーマス・ビヨーンが優勝している)、‘JD’も今週は自身に若干の利があると感じていることだろう。
■ リッチー・ラムゼイ
リッチー・ラムゼイは2012年に山々の王として君臨した一人である。3年前、彼は同胞のポール・ローリーに競り勝ち、クランモンタナで4打差の勝利を挙げている。今季はモロッコでの「ハッサンIIゴルフトロフィー」で既にヨーロピアンツアーでの勝利を挙げているスコットランド出身のラムジーは、ここ数ヶ月でこの他にも5度のトップ15入りを果たしており、昨年はこの大会初日にヨーロピアンツアー史上初の「59」達成にあと僅かのところまで迫った。「59」は逃したものの、初日を見事「62」でラウンドしたアバディーン出身のラムジーは、8位で昨年の大会を終えたわけだが、今週は2度目のアルプスの王冠奪取に向け、明らかに相性の良いコースでのバーディラッシュを狙っている。