ウィレットが最終組対決制し今季2勝目 川村昌弘は63位
2015年 オメガ・ヨーロピアン・マスターズ
期間:07/23〜07/26 場所:クランスシュルシエレGC(スイス)
ワンダフル!ウィレットが再び勝利
「オメガ・ヨーロピアン・マスターズ」最終日は、ダニー・ウィレットがイングランドの同胞、マシュー・フィッツパトリックとティレル・ハットンとの厳しい戦いを制し、欧州ツアー3勝目を挙げた。
最終日を首位タイでスタートしたウィレットは、日曜をノーボギーの「65」でラウンドし、通算17アンダーとして、かつての「全米アマチュア選手権」王者であるフィッツパトリックに1打差をつけ勝利した。さらに1打差の通算15アンダーでティレル・ハットンが続き、3位で大会を終えた。
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フィッツパトリックはパー5のオープニングホールでボギーを叩き、スタートでつまずきを見せるも、その後8ホールで4つのバーディを奪い、前半終了時点では1打差の首位に立っていた。
しかし、20歳のフィッツパトリックは11番でボギーを叩き、通算14アンダーに後退してウィレットと並ぶと、今度はウィレットが13番から3連続バーディとチャージをかけ、首位の座を奪い返した。その後、シェフィールド出身のウィレットは上がり3ホールをパーとし、開幕戦の「ネッドバンクゴルフチャレンジ」に続く今季2勝目を挙げた。
この勝利により、ウィレットは「レース・トゥ・ドバイ」で首位のロリー・マキロイに次ぐ2位に順位を上げ、世界ランキングでもトップ25入りを果たすことになった。
「素晴らしい一日だった」とウィレット。「昨日は少し残念だったけれど、今日は良いゴルフがプレーできたね」。
「マットがずっと肉薄していたから、任務を遂行することができて嬉しいよ。
「今日はずっと落ち着いてプレーできたし、好機到来を待つことができた」
「勝つのはいつだって大変だし、18番での心拍数はとても高かったよ」
「距離の長いパットを寄せるのは、時として決めにいくよりもトリッキーなことがあるから、カップから数十センチのところで止まったのを見たときにはほっとしたよ」
フィッツパトリックは終止追いすがったわけだが、ウィレットはその接戦が優勝を後押ししたと感じている。
「彼は素晴らしいゴルフを展開し、僕にプレッシャーをかけ続けたんだ」とウィレット。
「ただ、正直なところ、それでプレーしやすくなったとも言えるんだ。一瞬たりとも集中力を失ってはならないことを意味していたからね。差が大きいと、アクセルを緩めてしまうことがあるけれど、今日はずっと攻め続け、ショットに専心し続ける必要があり、幸運にも最後はうまくいったね」
「1シーズンで2勝を挙げ、メジャーと世界ゴルフ選手権で好成績を上げるなんて望んでいた以上の成果だけど、すごいハードワークを積んできたから、それが報われて良かったね」
フィッツパトリックはウィレットの優勝を特別なものにした自身のプレー振りに満足している。
「勝利を目指してプレーしましたが、ダニーが1打上を行ったので、彼には脱帽せざるを得ません」とフィッツパトリック。
「全く後悔はしていませんし、やれるだけのことはやりました。全力を尽くしましたが、ダニーはみごとでしたね」
「2度ほど勝負を決めるターニングポイントがありましたが、大体において、バーディにはバーディで応戦することができました」
「僕はダニーのことを良く知っていますし、彼と同じシェフィールド出身なので、彼の勝利は僕にとっても嬉しいですよ」
「今週の出来にはとても満足しています。これでここ何週間か好調を積み上げることができていますので、そろそろ最後の一線を越えられたらと思っています」
「僕はツアー初年度で、20歳ですので、まだ毎週学ぶことがあります。今日のような経験は僕の未来にとって何物にも代え難いですね」
最終日のベストスコアは、1イーグル、6バーディの8アンダー、「62」でこの日をラウンドしたハットンが記録した。
「とても嬉しい。これは僕にとって、欧州ツアーでのベストスコアだから、わずかに優勝に届かなかったからといって、落ち込んではいられないよ。日曜日にクランのような場所でこのスコアを出すのは特別なことだから、しばらくはこのスコアの余韻に浸ろうと思う」とハットン。
ほかには、スウェーデンのペッレ・エドベリが最終日をみごと「63」でラウンドし、通算14アンダーの4位で大会を終え、その2打差にはインドのアニルバン・ラヒリが続き、さらに1打差の6位には世界10位のセルヒオ・ガルシアが入った。