ツアー復帰へ準備万全のポルシェヨーロピアンオープン
2015年 ポルシェ ヨーロピアンオープン
期間:09/24〜09/27 場所:バートグリースバッハゴルフリゾート(ドイツ)
「ポルシェヨーロピアンオープン」の歴史を手短に・・・
世界トップクラスの王者たちによる、質の高いゴルフが繰り広げられるとあって、「ポルシェヨーロピアンオープン」が、6年ぶりのツアー復帰を待ち望まれた理由の一つでもある。
ヨーロピアンツアー最大で、伝統的な大会の一つであるこの大会の優勝者リストには、ゴルフ界に大きなインパクトをもたらした選手たちが名を連ねており、過去にはコリン・モンゴメリー、リー・ウェストウッド、ダレン・クラーク、ベルンハルト・ランガー、イアン・ウーズナム、そしてニック・ファルドといった面々が、権威あるトロフィーを掲げてきたのである。
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この著名な王者たちのリストのなかで、最後にこの大会で勝利を飾ったのはモンゴメリーであり、彼はアイルランドのKクラブで開催された2007年大会を制し、自身にとってヨーロピアンツアーで最後の勝利となるツアー31勝目を挙げた。
その10年以上前には、ヨーロピアンツアーで「オーダー・オブ・メリット(現レース・トゥ・ドバイ)」を8度制しているランガーが、通算11アンダーで劇的な優勝を遂げた。
ドイツのレジェンドは18番グリーンで18メートルのパットを沈めて1995年の「ヨーロピアンオープン」を制しており、この大会はその後13回にわたって印象的なKクラブで開催されているが、同年は「ヨーロピアンオープン」のなかの最初の大会だった。なお、Kクラブではパーマーコースで12回、スマーフィットコースで1回、この大会が開催されている。
ランガーはサニングデールのオールドコースで開催された1985年大会も制しており、その時の優勝スコアは「269」だったが、3年後、同じコースで開催された同大会を制したウーズナムは、更にそれを9打縮める圧巻のパフォーマンスを見せた。
モンゴメリーとランガーに挟まれるかたちで、ウェストウッドは1999年、2000年と大会を連覇し、このトーナメントの歴史に大きなインパクトを残すことに成功した。
最初の優勝スコアは通算17アンダーだったが、それ以来、この大会でそのスコアを上回ったのは、2008年に同胞のロス・フィッシャーが通算20アンダーで優勝した際の1回のみである。
「ライダーカップ」でウェストウッドと共にプレーしたクラークも、Kクラブで開催された際にこの大会で勝利の美酒を味わった。
熱烈な声援に後押しされた2011年の「全英オープン」王者は、同コースで12アンダー、「60」のコースレコードを叩き出した2年後の2001年大会も制したのである。
「ポルシェヨーロピアンオープン」を制したもう一人のメジャー王者はレティーフ・グーセンで、南アフリカ出身の彼は、「全米オープン」2勝目を飾ったわずか2週間後の2004年大会を5打差で制した。
この大会の彩り豊かで意義深い歴史は、ファルドが3度目にして最後の「全英オープン」制覇を果たした同年の1992年に、サニングデールでの栄冠抜きに語ることはできない。
ファルドの好敵手の一人であるグレッグ・ノーマンは、1986年の「ヨーロピアンオープン」を制し、当時英国のゴルフ史上、単一大会で獲得した賞金の最高額を更新すると共に、世界ナンバーワンの座を手に入れている。
この大会ではノーマンと、スコットランドのケン・ブラウンが通算11アンダーで並び、プレーオフ1ホール目でノーマンがブラウンを下した。
「ヨーロピアンオープン」の歴史は長く、そして祝福されるものであり、今週はグレーム・マクドウェル、シャール・シュワルツェル、そしてミゲル・アンヘル・ヒメネスといった現在のヨーロピアンツアーのスター選手たちが、その歴史の一部分となるべく、ドイツでティオフする。