ザ・モンゴメリー マックスロイヤルの内幕:ビクトル・デュビッソンによるコースガイド
ルーキーシリーズ: クラブ職人からプロゴルファーへ草鞋を履き替えるリナール
「トルコ航空オープン」でビクトル・デュビッソンが感動的なプロ2勝目を上げた翌週、ヨーロピアンチャレンジツアーのシーズン最終戦、「NBOゴルフクラシックグランドファイナル」で来季ヨーロピアンツアーのシード権を手にしたもう一人の謎めいたフランス人選手がいた。トマス・リナールである。
今季のチャレンジツアーで4度トップ10に入るなど、安定したシーズンを送った27歳のリナールはマスカットでトップ15入りを果たし、「ロード・トゥ・オマーン」のランキングで9位に入った。
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リナールは「ナジェッティオープン」、そして「ル・ヴォードライユオープン」と、母国の大会で2度2位を記録したほか、シーズン終盤は最終戦でのトップ15入りを含む8大会連続トップ25入りを果たした。
2013年のアルプスツアーを7位で終えてチャレンジツアーへの昇格を果たしたリナールは、2014年の「D+Dレアルチェコチャレンジ」でチャレンジツアー初優勝を達成。そして、オマーンにてヨーロピアンツアーへの出場権を確定させた彼は、更なる大きなステップアップに胸を躍らせている。
「ヨーロピアンツアーの選手になることができて嬉しいね」とリナール。「シーズン後半はとても良いプレーができた。というのも、その前は5回の予選落ちを喫していたから。でも、最後にトップ15入りが果たせたので、今は万事OKだよ」。
「グランドファイナルに入る前は、安全圏にいるとは思っていなかった。オマーンでは良いプレーをしなければと思っていたよ。どの選手も調子が良かったし、トップ15入りでヨーロピアンツアーのシード権というのは、簡単な目標ではなかったからね。だから、僕にとってはまだ何も確約されたわけではなかったんだ。でも、良いプレーができて、今はとてもハッピーだね」。
リナールはここ数年でヨーロッパのゴルフ界に台頭したフランス勢によるニューウェーブの一人であり、マスカットの18番グリーンを後にする際は、同じく今季チャレンジツアーからの昇格を果たした同胞のセバスチャン・グローからの祝福を受けた。
この2人に加え、クレメン・ベラルドもQスクールからヨーロピアンツアーのシード権を手にしており、2016年シーズンの「レース・トゥ・ドバイ」には計14人のフランス人選手が参戦することとなった。
リナールは、とりわけ、かつてチャレンジツアーの年間王者となり、昨季は最終戦の「ドバイフェスティバルシティ チャレンジツアーグランドファイナル」を制したベンジャミン・エブレのパフォーマンスからインスピレーションを受けることになるだろう。
チャレンジツアーから2度目の昇格を果たしたエブレは、昨季の「アルフレッド・ダンヒル・リンクス」で4位タイに入るなど、既にヨーロピアンツアーで確固たる地位を築いており、チャレンジツアーの卒業生、そしてフランス人選手がトップレベルで競い合えるだけの力を持っていることを証明した。
また、2018年はパリで「ライダーカップ」が開催されるとあり、地元ファンはこれまで同大会に出場したデュビッソン、トマス・レベ、そしてジャン・バンデベルデの3人に続くフランス人選手の代表チーム入りを期待している。
ブルージュ生まれのリナールは現在パリに暮らしており、余暇にはパリにあるゴルフクラブのリペアショップで働いているだけに、「ライダーカップ」は大きな刺激となることだろう。
「ゴルフショップでゴルフクラブを作っているんだ」とリナール。「来年は続けられないかもしれないけれど、クラブ製作は好きなんだ。ショップはパリにあって、仕事はすごく気に入っているけれど、プロゴルファーはそれ以上の仕事だからね」。
「ゴルフ以外では、とにかくコースから離れ、釣りに行くのが好きなんだ。車も好きだね。美しい車だよ。それにテニスも好きだな。映画も好きだから映画館にはよく行くよ」。