リッチー・ラムゼイ 「ハッサンIIトロフィー」優勝アラカルト
2016年 ハッサンIIトロフィー
期間:05/05〜05/08 場所:ロイヤルゴルフ ダール・エス・サラム(モロッコ)
リオへのレースは残り100日
オリンピックにゴルフが復帰するその時までちょうど100日となり、「リオへのレース」がいよいよ佳境へ差し掛かる。今週の「ハッサンIIトロフィー」も、代表選考へ向け大きな意味を持つ。
フランスのアレクサンダー・レビ、ニュージーランドのライアン・フォックスはラバトで勝利を挙げることにより、60人で競われる五輪への切符を確定できる。一方、今週はロイヤルゴルフダルエルサラムのブルーコースで同時開催となる女子ヨーロピアンツアーの「ララメルイェムカップ」でも、9人の選手が五輪への自動選出へ向け競い合うことになる。
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この9人の中にはレビの同胞であるグラディス・ノセラも含まれる。彼女はゴルフが112年振りにオリンピックに復帰することが決まったとき、五輪行きを事実上ほぼ決めている。
この2人は、水曜に混合エキシビションも行われる今回の同時開催について、男子にとっても女子にとっても有益なことであると口をそろえた。
「(男女の同時開催は)これまでなかったことだから、とても良いことだと思う。今週僕らは選手用ラウンジをシェアすることになるから、女子選手たちとランチをともにして彼女たちのことをもっと知る良い機会になるね」とレビ。
「将来的にこういう大会が増えれば良いと思うし、いつか混合の大会が開催されたら楽しいだろうね」
「アマチュア時代に一緒にプレーしたことがあるので、女子ヨーロピアンツアーの選手たちのことを少しは知っているけれど、(プロになってからは)同じ場所で大会が開催されることはなかったから、もう随分と長いこと彼女たちとは会っていないんだ。だから、旧交を温め、今彼女たちがどうしているのか知るのは良いことだね」
今週の「ララメルイェムカップ」でタイトル防衛に臨むノセラも異口同音に賛意を示した。
「同じゴルフクラブで同じ週に両方の大会を開催するのは特別なことだと思うし、私はこのすばらしいアイディアを考えついた人々にとても感謝しているの。女子と男子の大会を観戦しに来るギャラリーのことを楽しみにしているわ」
「私は多くのフランス人選手を知っているけれど、そんなに頻繁にお互いが顔を合わせる機会はなかったから、今週は彼らの近況を知る良い機会ね。それに、エキシビションマッチのこともすごく楽しみにしている。とても楽しいひと時になるはずよ」
フォックスはスポーツ一家の血筋を引いている。父親のグランツは1987年のラグビーワールドカップの優勝メンバーであり、祖父であるマーブ・ウォラスは1930年代から40年代にかけてクリケットのニュージーランド代表チームでプレーしている。
しかし、その父も祖父も国を代表して五輪に出場した経験はないため、ライアンは家族内で自慢できる希少なチャンスを手にしている。
「世界最高峰のスポーツイベントでプレーする機会に恵まれたら素敵なことだね。うちの家族は先祖代々スポーツで名を残してきたけれど、その家族で初めてニュージーランドを代表してオリンピックに出場することになれば、究極の名誉だし、今後その思い出を慈しむことになるだろうね」
「まだ五輪出場が約束されたわけではないけれど、このまま行けば7月には出場60人のなかに入れるから、母も父も喜んで僕が五輪でプレーする姿を見に来ると思うよ。(両親が)航空券や宿泊先について調べ始めているのは確かだね」
「でも、今からそのときにかけてやるべきことはたくさんあるし、今週がその始まりだね。今季は安定感を出すのに苦労しているし、少しばかり浮き沈みがあったけれど、先週の中国での良い最終ラウンドを経てここへ来たので、勢いそのままに日曜に優勝争いに絡むことができればいいね」