20歳のワン・ジョンフンが初優勝 武藤俊憲は71位
ラーマンがモーリシャスで首位に浮上
「アフラシアバンク・モーリシャスオープン」は3日目を終え、この日の終盤に大崩れしたアンドリュー・ドットに代わり、シディクール・ラーマンが首位に浮上した。
3打差の首位で3日目をスタートしたドットは順調にスコアを伸ばし、一時はリードを5打差まで広げた。後半「43」と大きく崩れ、この日のスコアを「77」として他の選手たちへ優勝への門戸を開くこととなった。
<< 下に続く >>
このチャンスを生かしたラーマンは3日目のフォーシーズンズGCを「69」で回り、通算7アンダーとして首位に躍り出た。2位には1打差で「ハッサンIIトロフィー」王者のワン・ジョンフンが続く。ドットとニコラス・コルサーツが4打差で首位を追う展開となった。
その後方には3日目を「69」でラウンドした豪州のスコット・ヘンドが通算1アンダーでつけ、イーブンパーの6位にはこの日ベストの「68」をマークした南アフリカのブランドン・ストーンがつけている。
ラーマンが勝てばヨーロピアンツアー初制覇となり、ワンが優勝すると、僅か6日前に栄冠に輝いたモロッコに次ぐ2週連続優勝となる。
「今日はラウンドを楽しむことができました」とラーマン。
「首位に立ったことで明日のプレーへ向けた励みになります。自分にプレッシャーをかけないようにします」。
「とても興奮していますし、明日は楽しむよう努めます。何も変えるところはありません。ここ何日かと同じようにプレーするだけです。明日もまた首位グループでプレーするのを楽しみにしています」。
この日、序盤はドットに追い風が吹いていた。ピン側につけた6番と7番で相次いでバーディを奪ったのに対し、ワンが8番をボギーとしたことで、後続に5打差をつけ独走態勢に入った。
2番でバーディを奪っていた韓国のワンは、9番でこの日2つ目のバーディを奪うと、10番もバーディとした。一方、ドットは10番をボギーとしたことで、2位との差が2ストロークに縮まり、13番で大きなトラブルに直面した。
彼は薮へ打ち込んでアンプレイヤブルとし、深いラフへドロップせざるを得ず、このホールをダブルボギーとすると、続く14番でもボギーを叩いて首位の座をワンに明け渡した。
一方、バングラデシュのラーマンは1番、4番、そして11番でバーディを奪い、ボギーを5番のみに留めて虎視眈々と首位を窺うゴルフを展開すると、ワンが15番でボギーを叩いたことにより首位タイに浮上した。
ドットは15番で再びダブルボギーを叩いて後退し、一時首位から2打差まで迫ったコルサーツと並んだ。
金曜に見事「65」をマークしたベルギーの飛ばし屋は、8番でダブルボギーを叩くなど、前半を「37」とすると、12番でもボギーを叩くが、その後、連続バーディを奪って盛り返した。
16番で再び上位陣に変動が起こった。コルサーツ、ワン、そしてドットの3人が軒並みボギーを叩いたのに対し、ラーマンはこのホールをバーディとし、一気に2打差の首位に躍り出たのである。
「今日のハイライト、そして今週これまでの自分にとってのハイライトは今日の16番でした」とラーマン。「素晴らしいドライブを放ち、2打目は左から右へのアゲンストで残り225yを3Wでグリーンに乗せ、2.4メートルのバーディパットを沈めました。あれは今のところ、今週で最も良いバーディでしたね」。
ワンは最終ホールでバーディを奪い、首位から1打差で最終日を迎えることに。この日も吹き続けたインド洋の風がタフな試練を選手たちに与えるなか、アンダーパーは僅か5人のみという状況で大会は最終日に突入する。