マキロイがホスト大会で今季初優勝
2016年 アイルランドオープンbyロリーファウンデーション
期間:05/19〜05/22 場所:ザKクラブ(アイルランド)
マキロイが圧巻のフィニッシュで念願の地元制覇
ザKクラブに押し寄せた地元ファンを沸かせるゴルフを披露したロリー・マキロイが、ラッセル・ノックスのしぶとい挑戦を退け、「アイルランドオープンbyロリーファウンデーション」を制覇した。
この大会を迎えるにあたり、北アイルランド出身のマキロイはアイルランドの地でプロとしての初勝利を挙げることの重大さを語っていた。最終日「69」をマークし、キルデアでヨーロピアンツアー13勝目を挙げた。
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これまでマキロイが3年続けてこの大会で予選落ちを喫していたことを考えると、一際印象深い勝利となった。この大会での地元優勝はアマチュアとして2009年に制したシェーン・ローリー以来の快挙となった。
メジャー4勝のマキロイは3打差の首位で最終日をスタートした。残り3ホールとなったところでノックスに逆転を許したが、2つの見事なショットで上がり3ホールをバーディ、パー、イーグルとして通算12アンダーまでスコアを伸ばした。
これにより、マキロイはノックス、2連続バーディで「66」のラウンドを締めくくったブラッドリー・ドレッジに3打差をつけて優勝を飾った。
ヨーロピアンツアーで初めて大会ホストとして優勝した選手となったマキロイは、優勝賞金66万6660ユーロ全額をロリーファウンデーションへ寄付した。
「できる限りリラックスするよう努めたんだ」とマキロイ。「ラッセルがこのコースで最も難しい14番と15番でバーディを奪ったときでさえ、上がり3ホールは自分の飛距離がアドバンテージになると思うことができた」。
「まだ大丈夫、まだチャンスはあるんだ、と自分に言い聞かせたんだ。(18番を)イーグルで上がれるとは思っていなかったけれど、まだチャンスはあると思っていたから、できる限り忍耐強くプレーしたんだ。でも、3万人が自分に大声援を送ってくれるというのは、結構難しいものなんだ。本当に信じられないくらいすばらしかったね」
「(この勝利の喜びを)言葉で表現できるかどうか分からないよ。(優勝して)感情的になることはないんだけど、18番のグリーンでは涙をこらえるので必死だったんだ」
「見渡すと、友人や家族が全員いたし、今週、僕が受けた声援はすばらしいものだったからね。そんな人々の前で勝つことができたんだ。ホームファンの前でプレーする機会はそんなにないから、今日、あのようにプレーし、あのようにフィニッシュしたことは一生忘れないよ」
「興奮しているね。僕は(完全な状態に)近いところにいると言い続けてきたし、何かを始動さ
せる上でこういう週が必要だと感じていたのだけど、それをやる上でアイルランド以上の場所はないよね」
「これが再びすばらしい夏を送る上での加速装置となればいいね」
わずか10カ月前に精巣癌と診断されたQスクール上がりのマシュー・サウスゲートは通算8アンダーとし、キャリア最高成績となる4位で大会を後にした。
PGAカタルーニャリゾートでシード権を手にしたときは涙に暮れたイングランドのサウスゲートだったが、この日、アイルランドの18番ホールでも同じような感激に襲われた。
この日は、先ずウェールズのドレッジが2番、3番、そして4番とバーディを奪って動きを見せると、ノックスが4番で6メートルのイーグルパットを決め、4番をバーディとしたマキロイとの差を2ストロークに縮めた。
ノックスは続く5番で3.6メートルのバーディパットを沈めると、果敢に攻めた8番でもバーディを奪った。この直後、コースは大降りの雹(ひょう)に襲われ、大会は1時間9分の中断を余儀なくされた。
プレーが再開されると、ドレッジが13番でバーディを奪って通算7アンダーまでスコアを伸ばした。マキロイにとって最大の脅威となったのはノックスで、14番で6メートルのバーディパットを沈めると、続く15番では見事な2打目からバーディを奪い、1打差の首位に立ったのである。
しかし、16番ではノックスのティショットがバンカーに捕まったのに対し、マキロイは271ヤード飛ばした3Wの目を見張る一振りで2オンに成功し、このホールをバーディとした。結局、ノックスはこのホールを3パットのボギーとして再逆転を許す格好となった。
マキロイは17番でバーディパットがカップの縁に嫌われるも、18番では残り253ヤードをピンそば60センチにピタリと寄せ、楽々イーグルを奪って優勝を決めた。
通算6アンダーの5位タイには最終日「65」と気を吐いたマルティン・カイマー、同じドイツ出身のマキシミリアン・キーファー、イングランドのティレル・ハットンが入り、ラファ・カブレラベローとエディー・ペパレルはその1打差で大会を終えた。