2016年 D+D レアル チェコマスターズ
期間:08/18〜08/21 場所:アルバトロスゴルフリゾート(チェコ)
レフティVは史上7人目 ピーターソンが逆転優勝
ポール・ピーターソンがディフェンディングチャンピオンのトーマス・ピータースを退け、「D+Dレアルチェコマスターズ」を制覇してヨーロピアンツアー初優勝を飾った。
ピータースを2打差で追った米国のピーターソンは、コースレコードタイとなる「64」をマークした第3ラウンドに続き、最終ラウンドを「67」とし、通算15アンダーとし、ピータースを1打差で振り切った。
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ヨーロピアンツアー出場わずか23大会目で初制覇を遂げたピーターソンは、これで今季11人目の初優勝者となり、レフティとして優勝を遂げたツアー史上7人目の選手となった。
「これは世界で最高のフィーリングだよ」とピーターソン。「僕のチームも僕も、本当に長い時間をかけてハードワークを積んできたので、とにかく嬉しいよ」。
「僕らはこれを今年のゴールとしてやってきたので、それを達成できたのは大きな意味を持つ」。
「すばらしかったね。ギャラリーは1週間を通して最高だったよ。今週は僕のスポーツ心理学の先生がバッグを担いでくれ、コーチもガールフレンドもフェニックスから駆けつけてくれたんだ。チームの皆が揃ったのが最高だったね」。
ここでの連覇に加え、次週の「メイド・イン・デンマーク」も制することにより、9月の「ライダーカップ」の自動選出へ可能性が残せたピータースは、オリンピック男子ゴルフで4位に入ったリオデジャネイロから約9700キロの旅路を経て、プラハ入りをしていた。
これで自動選出のチャンスは消滅したが、ベルギーのピータースは、1年前に初優勝を飾ったプラハでのパフォーマンスには満足感を示した。
最終日を「69」で回り、通算10アンダーの5位タイで大会を終えたイングランドのマシュー・フィッツパトリックは、ヘイゼルタイン行きを確定させた。
フィッツパトリックの同郷のデービッド・ハウエルとライアン・エバンスのイングランド人コンビは、共に最終日を「68」として、3位タイでプラハを後にすることに。
優勝を争った2人は、共に出だしの2ホールをバーディ、ボギーとするスタートとなったが、ピーターソンが3番でバーディを奪ってその差を1ストロークに縮めると、5番で2打目をピン側数十センチにつける技を見せてピータースを捉えた。
その後、ピーターソンはパー5の9番で3日連続となるバーディを奪い、通算13アンダーとして単独首位に立って後半へ折り返した。
しかし、ピーターソンはガードバンカーに捕まった11番をボギーとし、再び2人が首位で並ぶと、続くパー5の12番は両者共にバーディを奪った。
ピータースは14番で1.5メートルのバーディパットがカップの縁に嫌われると、続く15番ではバーディパットを紙一重でショートさせた。これに対し、ピーターソンはティショットをピン側60センチにつけたパー3の16番でバーディを奪って残り2ホールで1打差の単独首位に立った。
ピータースは最終ホールで2打目をピン側1メートルにつけ、必死の抗戦を試みるも、ピーターソンが5メートルのバーディパットをねじ込んで勝負に終止符を打った。
「正直なところ、今日は彼がショットを打つところを見ていなかったんだ」とピーターソン。
「彼が飛ばし屋なのは知っていたけれど、僕の方が少しだけ精密なゴルフをするんだ。とにかく彼を苛つかせることに努めた。と言うのも、彼より先に打つことが多くなるのは分かっていたから、一日中自分のプランを徹底することで、プレッシャーのなか、すばらしいショットを打つことができたんだ」。
エバンスはノーボギーの「68」で最終日をラウンドし、同じく3位タイのハウエルは4バーディ、2ボギーで迎えた12番でイーグルを奪って順位を上げた。
フィッツパトリックは1番、4番、9番、そして12番でバーディを奪って首位に1打差まで迫るも、3パットのボギーを叩いた15番で優勝争いから後退した。
6位には最終日「70」で通算9アンダーとした米国のデービッド・リプスキーが入り、7位タイにはゲーリー・ボイド、ロバート・ロック、そしてグレーム・ストームのイングランド人トリオとスウェーデンのロバート・カールソンが入った。