「メイド・イン・デンマーク」の知っておくべきアラカルト
2016年 メイド・イン・デンマーク
期間:08/25〜08/28 場所:ヒンメルランドゴルフ&スパリゾート(デンマーク)
ライダーカップへ向けた最終オーディション
すでに自動選出による2016年「ライダーカップ」欧州代表チーム入り選手は決定した。今週の「メイド・イン・デンマーク」は、キャプテンズピックでの代表入りを目指す選手にとって、ダレン・クラークにアピールする欧州での最後のチャンスとなる。
自動選出の9枠に入り、ヘイゼルタイン行きを決めたマシュー・フィッツパトリックとアンディ・サリバンは、プレッシャーが皆無の状態でヒンメルランドゴルフアンドスパリゾートへと到着した。一方、すんでのところで自動選出から洩れた選手は、ここで好パフォーマンスを見せつけることにより、主将のクラークを納得させ、来週火曜発表のキャプテンズピック3人に選ばれるかもしれない。
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現在ライダーカップ3連覇中の欧州代表において、その直近の3大会全てでチームの一員としてプレーしたマルティン・カイマーは、初出場となる「メイド・イン・デンマーク」で、今季5度のトップ10入りを果たしてきた安定感を持続させたいと考えている。
4年前、「メダイナの奇跡」で欧州代表の「ライダーカップ」制覇を確定させるポイントを獲得したカイマーは今週、ほかの選手から「ヨーロピアンツアーで最も楽しい」という評判を聞いてきた大会に没頭することのみを考えている。
「結局のところ、キャプテンズピックはボーナスみたいなものだから」とカイマー。「自動的に代表入りするために、もっと良い成績を残すべきだったけれど、それができなかったので、今はそれに頼らざるを得ない。後は幸運を祈るのみだよ」。
「今週の最優先事項はこのゴルフトーナメント全体を楽しむことだよ。デンマークの人々はそういう大会を作り上げたわけだからね。これはとても楽しく、それでいてシリアスな大会だし、日曜に優勝争いをするよう頑張って、火曜のダレンの発表を待つことにするよ」。
予選ラウンドを欧州代表副主将のトーマス・ビヨーンと同組で回るカイマーに加え、ベルギーのトーマス・ピータース、アイルランドのシェーン・ローリー、そして地元デンマークのソレン・ケルドセンら、「ライダーカップ」デビューを目指す選手たちも虎視眈々とチャンスを狙っている。
ローリーとケルドセンはもう一人の副主将ポール・ローリーと予選2日間を同組でプレーし、ピータースは主将クラークと予選同組に入った。
ニコラス・コルサーツは、ベルギー人ルーキーとして、4年前に米国で開催されたメダイナで華々しい「ライダーカップ」デビューを飾った。オリンピックで4位に入り、防衛を懸けて臨んだ先週の「D+Dレアルチェコマスターズ」でも2位に入ったピータースは、国の先輩の足跡を辿りたいと願っている。
「先週、僕は良い感じで『ライダーカップ』に関する思いを断ち切ることができたし、今週もまた、自分のゲームプランに集中できればと思っている」とピータース。「ダレンとは昨年の『KLMオープン』で一緒に回って、その時は上手くいったんだ。僕は何にも惑わされないよ。コースへ出て楽しむだけさ」。
「『ライダーカップ』の代表は僕の目標であり、今回が駄目だったら2年後を狙うけれど、もし選ばれたら天にも昇る心地がするだろうね」。
6月の「全米オープン」で2位タイに入ったほか、昨年の「WGCブリヂストンインビテーショナル」を制して米国での成功を掴んだローリーは、今週、自分のすべきことが明確なものとなっている。
「とにかく良いプレーをしないとね」とローリー。「ここ6週間ほどは、物事が思うように進まなかったけれど、今週は日曜の優勝争いに絡めば、キャプテンズピックで選ばれる可能性はあると思うよ。後はダレンの考え次第だけど、僕は彼の琴線に触れてきたと思うから、今週良いプレーができればチャンスはあると思う」。
「僕は米ツアーで良いプレーをしてきたからね。選ばれればルーキーと言うことになるけれど、あっちでは大きな大会(WGCブリヂストンインビテーショナル)で勝っているし、『全米オープン』もあと少しで優勝できそうだった。その辺は良いアピールになっていると思うし、選ばれれば僕はチームにとって良い補強になるんじゃないかな?」。
一方、デンマークのケルドセンは選考へ向けた最後の戦いで、間違いなく地元ギャラリーからの後押しを得る。europeantour.com のブログでは、キャプテンのクラークを魅了すべくベストを尽くすとコメントした。
「どちらにせよ、これまでいつもダレンに好印象を与えようとしてきたのだけど、今週は特に良いプレーがしたいと思っているし、その決意も固いんだ」とケルドセン。「とは言え、『ライダーカップ』のことは考え過ぎないようにするよ。今は代表の枠を確定させることはできないわけで、ダレンが選んでくれるかどうかにかかっているからね。彼に選ばれるチャンスを広げる唯一の方法は、今週ずば抜けて良いプレーをすることで、僕のエネルギーも努力も、今は完全にそこに向かっているんだ。僕は自分自身を選考の本命じゃないと思っているけれど、今週良いプレーができれば、まだ分からないよね」。
「ザ・バークレイズ」に出場する何人かの選手も選考の考慮に入ってくるため、「ライダーカップ」レースは非常に興味深いフィナーレを迎えることになりそうだ。最終的に全ての決断は、火曜の午後12時半(英国標準時)に選ばれた3人を発表するクラークに委ねられる。
「今となっては、『ライダーカップ』の主将として最も難しい仕事がキャプテンズピックだと思っている」とクラーク。「3人に絞らなくてはならないからね。すでに考えはあるけれど、まだプレーする機会は十分に残されている。私が考慮している選手は、今週ここでプレーするし、『ザ・バークレイズ』でも考慮している選手がプレーする。この両方の大会を注意深く見守ることにするよ。残る3人のワイルドカードには大きな関心が寄せられると思うが、誰を選ぶにせよ、その3人はすに決まった9人の選手にとってすばらしい補強になるはずだ」。