トム・ルイスら3人が首位 前年覇者ホーシーは出遅れ
2016年 メイド・イン・デンマーク
期間:08/25〜08/28 場所:ヒンメルランドゴルフ&スパリゾート(デンマーク)
「メイド・イン・デンマーク」で歴史に名を刻み損ねたルイス
ヨーロピアンツアー史上初の「59」へ向けてひた走っていたトム・ルイスだったが、終盤に3つのボギーを叩き、首位タイで「メイド・イン・デンマーク」初日のラウンドを終えた。
この日は、早い段階でトーマス・ピータースとヨアキム・ラガーグレンがヒンメルランドゴルフアンドスパリゾートのコースレコードに並ぶ「62」を叩き出し、このままこの2人が首位タイで2日目を迎えるかに見えた。
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しかし、その後、ルイスが13ホール終了時点で12アンダーと、神懸かり的なラウンドを展開。結局、ルイスは終盤の5ホールで3つのボギーを叩き、9アンダーの「62」で首位タイとしてホールアウトした。首位1打差4位にはウェールズのブラッドリー・ドレッジがつけている。
この3人のラウンドは、プリファードライのスコアを除く今季ヨーロピアンツアーの最少スコアであり、初日のスコアとしても最少となったが、ルイスが4番でイーグルを決めた時点では、歴史的快挙の瞬間は間近に迫っているかに思えた。
バックナインからスタートしたイングランドのルイスは、アイアンショットが冴え渡り、前半を7バーディの「28」とすると、1番から3連続バーディを奪い、12ホールを終えて10アンダーとした。
続く4番では13メートルのイーグルパットを決めたため、その後のホールを全てパーとすれば歴史に名が刻めるところだったが、ルイスはティショットをミスした5番で1.5メートルのパーパットを外し、この日初めてのボギーを叩いた。
パー5の6番では、チップショットが寄り切らず、2パットのパーとしてチャンスを逸すると、ティショットがおぞましいライを引き寄せてしまった8番、続く9番でもボギーを叩いた。
それでも、昨季終盤のつまずきでシード権を喪失した25歳のルイスにとっては、すばらしいラウンドとなった。今季も序盤は出遅れたルイスだったが、ここ3大会は予選通過を果たしている。
「今はものすごくがっかりしています」とルイス。「遅い時間になって、大勢の人たちが期待しながら見守るなか、何か特別なことを見せられずに終わってしまい、非常に残念です」。
「謝ります。トライしたのですが・・・。次は達成できるようにします」。
「緊張したわけではないのですが、やり過ぎてしまいました。(59のことを)考えてしまうと皆やってしまうことですし、僕も考え始めてしまいました。それが後退してしまった理由です。次に活かしますよ。僕にも『59』を出せるということは分かりましたから」。
「今日は良いラウンドではありましたが、残念なものでした。でも、9アンダーでがっかりする人ってそんなにいませんよね。辛いですし、誰もが(快挙は)手のうちにあったと思っていたでしょうけれど、少し足りませんでしたね」。
「でも、問題ではないですよ。あしたもきょうと同じようなプレーをすれば、また9アンダーで回れるかもしれませんからね」。
オリンピック男子ゴルフ競技で4位、そして「D+Dレアルチェコマスターズ」で2位と、好調のピータースはキャプテンズピックでのヘイゼルタイン行きを目指しており、この日は「ライダーカップ」欧州代表キャプテンのダレン・クラークと同組でラウンドした。
バックナインからスタートしたピータースは、6ホールで4つのバーディを奪うと、16番をボギー。17、18番で連続バーディを奪い、前半を「30」として折り返した。
1番、3番、4番とバーディを量産した24歳のピータースは、2打目をギャラリーの中に打ち込んだパー5の6番でも、見事な寄せワンでバーディを奪い、コースレコード更新へ邁進したが、上がり3ホールをパーとして、コースレコードタイに留まった。
同じくコースレコードタイをマークしたラガーグレンは、12番、14番、15番、16番、2番、3番、4番、6番そして8番でバーディを奪い、ノーボギーでラウンドをまとめた。
2014年は2位、そして昨年は6位と、この大会と相性の良いウェールズのドレッジは、出だしの10番こそボギーを叩くも、14番から5連続バーディを奪うなど、その後の8ホールで6つスコアを伸ばした。
ドレッジはその後、3番、4番、そして6番でバーディを奪い、首位にわずか1打差まで迫った。
6アンダーにはスコットランドのスコット・ジェイミソン、米国のデービッド・リプスキー、そして南アフリカのジェイク・ルースがつけており、さらに1打差にはインドのジーブ・ミルカ・シンと南アフリカのリチャード・スターンが続いている。