ピータースが逆転で今季初勝利
2016年 メイド・イン・デンマーク
期間:08/25〜08/28 場所:ヒンメルランドゴルフ&スパリゾート(デンマーク)
デンマークで完勝のピータース
「メイド・イン・デンマーク」最終日に見事なラウンドを展開してヨーロピアンツアー3勝目をたぐり寄せたトーマス・ピータースが、自らのプレーで「ライダーカップ」欧州代表キャプテンのダレン・クラークに熱烈なメッセージを送った。
ツアーでは直近の5大会で2度のトップ5入りと、好調の波に乗っていたピータースだが、9月のヘイゼルタイン行きへ向けた欧州代表チームの自動選出からは漏れた状況で、ヒンメルランドゴルフアンドスパリゾート入りした。
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初めの2日間をクラークと同組でラウンドしたピータースは、初日にコースレコードに並ぶ「62」を叩き出すと、「71」とした金曜は第一級のスクランブリング技術を遺憾なく発揮した。
最終日の日曜は、悪天候による4時間15分の中断を挟みながらも、プレッシャーの中、冷静なプレーを貫き、16番ではあとわずかでホールインワンというバーディを奪うと、17番と18番では連続して2打目をピンの根元につけ、上がり3ホールをバーディとして通算17アンダーとした。
最終日を「65」としたピータースは、ブラッドリー・ドレッジを一打差で退けて勝利し、火曜日に3人のキャプテンズピックを発表するクラークに大きな判断材料を与えた。
「本当にすばらしいフィニッシュが必要だったからね」とピータース。「16番のグリーン上で1打追っているという状況を確認し、あそこでは最高のショットが打てたけれど、最低でもあと一つは伸ばさなければいけないのは分かっていた。その後、さらに2つのバーディで締めくくれたのはクールだったね」
「大会に勝てるかどうかが全てだからね。この優勝は本当にうれしいよ。毎年最低でも1勝するのが目標だったんだ。勝利することにより自分が進歩していることが分かるからね。それはとても重要なことなんだ。すごくうれしいね」
「彼(クラーク)は大勢いる良い選手の中から選ぶんだから、僕が選ばれなかったとしても、それはそれとして、次に出られるように頑張るだけさ。でも、僕はできる限りのことはやったし、正直言って、この優勝はかなりうれしいんだ」
2014年にこの大会でマーク・ウォーレンの後塵を拝したドレッジにとって、今回は2度目の2位フィニッシュとなり、1打差の3位タイにはアドリアン・オタエギとデービッド・リプスキーが入った。
通算13アンダーの5位には最終ホールでトリプルボギーを叩いたスウェーデンのヨアキム・ラガーグレンが入り、その2打差には「ライダーカップ」出場に望みをつなげたドイツのマルティン・カイマーと南アフリカのジャコ・バンザイルが入った。
荒天が予想されたため、ティタイムが早められた最終日は、ベルギーのピータースが4番、6番、8番とバーディを奪って先行し、ドレッジとスペインのオタエギに1打差をつけて首位に立つ展開となった。
長い中断を経て、ピータースが再開後の9番でボギーをたたいたのに対し、オタエギが8番でチップインバーディを奪って入れ替わりで首位に躍り出た。
その後、オタエギは3ホールで2つのボギーをたたいて後退し、ピータースは11番でバーディを奪うも、ウェールズのドレッジと米国のリプスキーが10番と11番で連続バーディを奪い、ドレッジが1打差の首位に立った。
リプスキーが14番でバーディを奪ってドレッジに並ぶと、ラガーグレンが16番で3ホール連続となるバーディを決め、同ホールでピータースがホールインワン逃しのバーディを決めたことにより、4人が首位で並ぶ展開となった。
オタエギも14番、16番、17番でバーディを奪い、再び優勝圏内に浮上するも、ピータースとラガーグレンがそろって17番でバーディを奪ったため、この2人が通算16アンダーの首位で並んで最終ホールのティに降り立った。
ここでラガーグレンが痛恨のロストボールでトリプルボギーをたたいたのに対し、ピータースはバーディで勝利をつかみ取ると、18番でモンスター級のロングパットを沈めたドレッジもバーディを奪い、単独2位に浮上した。
最終日に「66」をマークして地元ギャラリーを大いに沸かせたデンマークのソレン・ケルドセンは、ポルトガルのリカルド・ゴウベイラとともに通算10アンダーで大会を終え、その1打差にはポール・ダン、ミカエル・ルンドベリ、リチャード・スターンが入った。