45歳ハリントンが8年ぶり欧州ツアー優勝
2016年 ポルトガルマスターズ
期間:10/20〜10/23 場所:オセアニコ ビクトリアGC(ポルトガル)
ハリントンがポルトガルで復活勝利
パドレイグ・ハリントンがディフェンディングチャンピオンのアンディ・サリバンに競り勝って「ポルトガルマスターズ」を制覇し、8年振りのヨーロピアンツアータイトルを手にした。
2008年の「全米プロゴルフ選手権」で優勝して以来、ツアーでの勝利から遠ざかっていたメジャー3勝のハリントンだったが、この日はプレッシャーのかかるなか、豊富な経験を遺憾無く発揮し、ノーボギーの「65」をマークして通算23アンダーまで伸ばした。
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1打差の2位には、同じく最終日のビクトリアGCを「65」でラウンドしたサリバンが入り、首位と2打差の3位タイにはセミリタイアのアンダース・ハンセンとフィンランドのミッコ・コルホネンが入った。レース・トゥ・ドバイのランキングを116位としてこの大会を迎えたコルホネンは、この成績により来季のシード権を確保している。
ハリントンはこの勝利により、ヨーロピアンツアーでの通算勝利数を『15』とし、トーマス・ビヨーンと並んで歴代勝利数の順位を15位に上げた。
「今年はまだ勝っていなかったし、あと少しで1年が終わるというところだったけれど、毎年優勝を挙げるというのは重要なことだし、これで優勝を挙げた年となったね」とハリントン。
「これは大きな勝利だ。『ポルトガルマスターズ』は大きな大会だよ。僕はもう10年続けてここに来ているから、ここへ来るのが好きなんだ。ポルトガルへ来るのは大好きなんだ」。
「ここには多くのアイルランド人がいる。いつも、第二の故郷のように感じていたので、この大会で勝つことができて良かった」。
「攻めて行くよう努めた。コースとの相性は良かったし、とにかくできる限りピンを狙ってバーディを奪いにいったんだ。今週はショートゲームがとても良かった。どこへ外そうとも、常に寄せワンで上がれると感じながらプレーしていたんだ」。
この日、イングランドのサリバンは、大会史上初となる連覇を目指してスタートした。一方、昨年のこの大会で引退を発表し、2016年はこの大会がわずか5試合目の出場となったデンマークのハンセンは、2009年以来となるツアー制覇を狙っていた。
コルホネンは「レース・トゥ・ドバイ」で111位以内に入りシード権を確保するのに、この大会でのトップ26入りが必要な状況だったが、見事な成績でその条件をクリアした。一方、ランキングをそれぞれ113位と114位で今大会を迎えた豪州のジェイソン・スクリブナーとオリバー・フィッシャーも、揃ってシード権確保に成功した。
その3人と入れ替わる形で、予選落ちしたクレイグ・リーとエディ・ペパレル、そして今週出場のなかったザンデル・ロンバルドは、トップ111から脱落することとなった。
通算20アンダーの5位タイにはロバート・ロックとクリス・ペイズリーのイングランド人コンビ、スコットランドのポール・ローリー、そして米国のデービッド・リプスキーが入り、さらに1打差にスペインのナチョ・エルビラが続いた。
この他、トップ10には通算18アンダーのフィッシャーとフランスのベンジャミン・エベールが入った。
この日、最初に動きを見せたのは、出だし5ホールで4つのバーディを奪い、早々に通算20アンダーまでスコアを伸ばしたサリバンだった。一方、コルホネンは2番と4番でバーディを奪い、ハンセンが4番と5番でバーディを奪ったことで、首位は三つ巴の争いとなった。
ハリントンは2番で見事なバンカーショットからバーディをお膳立てするも、ハンセンが6番3ホール連続となるバーディを奪ったことで、ハリントンは3打差で首位を追う展開となった。
ハリントンは7番でバーディを奪って2打差に縮めると、11番ではバンカーショットを直接カップに叩き込み、12番でも続け様にバーディを奪った。これに対し、サリバンも12番(パー5)でバーディを奪ったため、リーダーボードの頂上は再び三つ巴の争いとなった。
その後、14番の2打目をスピンバックでピンそば1.5mに寄せたハリントンがバーディを奪って単独首位に抜け出すも、17番で池越えのアグレッシブなラインで攻めたサリバンがバーディを奪い、通算22アンダーで2人が並んだ。
しかし、ハリントンも17番で今週3つ目のバーディを奪い、最終ホールをパーとして接戦に終止符を打ち、劇的な勝利を挙げた。
コルホネンは7番でボギーを叩くも、バックナインで2つのバーディを奪い、ハンセンは12ホール連続パーでラウンドを終えた。