欧州ファイナルシリーズ突入 ウッズ、マキロイらが出場見送りで好機?
2016年 トルコ航空オープン
期間:11/03〜11/06 場所:レグナムカーヤゴルフ(トルコ)
「トルコ航空オープン」の知っておくべきアラカルト
欧州ツアーのファイナルシリーズ初戦「トルコ航空オープン」開幕を間近に控え、鍵となりそうなディテールを掘り下げてみることにした。
2015年大会を振り返る
2015年のファイナルシリーズは、上がり4ホールで3バーディを奪ったビクトル・デュビッソンが「トルコ航空オープン」2勝目を挙げたことで、アンタルヤでの劇的な幕開けを迎えることとなった。
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初日から首位の座を守っていたヤコ・バンザイルは、1打差の首位でモンゴメリーマックスロイヤルの17番ティに降り立ち、このまま完全優勝で欧州ツアー初制覇を遂げるかに見えた。
しかし、優勝した2013年大会の再現を狙うデュビッソンは、上がり2ホールで連続バーディを奪って通算22アンダーとし、バンザイルを1打差で退けたのである。
5番でダブルボギーを叩きながらも、後半を「32」として盛り返したフランスのデュビッソンは、欧州ツアー2勝目を達成すると、18番グリーンで涙に暮れた。
2016年大会のフィールド
開催コースをレグナムカーヤG&SRに移して11月3日から6日にかけて行われる今大会には、タイトル防衛を狙う大会2勝のデュビッソンを含む72人の精鋭が集結する。
「ポルトガルマスターズ」を制覇し、アルガルベで2008年の「全米プロゴルフ選手権」以来となる欧州ツアー優勝を飾ったパドレイグ・ハリントンは、2013年以来の大会復帰を果たす。
この他には、2016年の「マスターズ」王者ダニー・ウィレット、そして今季の「アルフレッド・ダンヒルリンクス選手権」で優勝したティレル・ハットンらもフィールドに名を連ねている。先の「ライダーカップ」に出場したアンディ・サリバンとリー・ウェストウッド、そして副キャプテンを務めたポール・ローリーも出場する見通しとなっている。
コース状況
トルコ初となるヒースの原野に囲まれた英国風コースとして知られるレグナムカーヤG&SRは、「全英オープン」5勝を誇るピーター・トムソンの設立したゴルフコース設計事務所であるトムソン・ペレット&ロッブにより設計されたコースである。
地中海の畔、アンタルヤのベレク地方に位置するこのコースは、パー72のレイアウトで、チャンピオンシップティからの全長は7,127ヤードとなっている。
初めて欧州ツアーの大会を開催する同コースは、うねりのある砂丘の上に造成され、松林を縫って流れるようなホールが続いている。自生している地元原産のヘザーに加え、100万株を超えるヘザーが追加で植えられたことにより、カーヤは独特の景観を成している。
伝統的なヒースの原野に囲まれたコースと同様に、ここでは戦略的なアプローチが必要とされ、ティからの飛距離ではなく、グリーンを攻める上でフェアウェイの正しいサイドにボールを置けるかがより重要となる。グリーンは大きく、傾斜がきつく、そして速い。多くは幾つかの段から成っており、グリーンの中にもう一つグリーンがあるような形状になっている。
トリビア
- 2016年の「トルコ航空オープン」はファイナルシリーズ3戦の初戦にあたる。南アフリカで開催される「ネッドバンクゴルフチャレンジ」が第2戦となり、ドバイで開催される第3戦の「DPワールドツアー選手権」で終幕を迎える。
- 2013年に第1回大会が開催されたことで、トルコは欧州ツアーの大会が開催された41番目の国となった。
- レグナムカーヤG&SRで欧州ツアーが開催されるのは、今回が初めて。これまで「トルコ航空オープン」は2013年から15年にかけてモンゴメリーマックスロイヤルで開催されてきた。
- 2013年と2015年に「トルコ航空オープン」を制したビクトル・デュビッソンは、欧州ツアー2勝の全てをこの大会で挙げている。フランスのデュビッソンは、欧州ツアーにおける初めの2勝を同一大会で挙げた最後の選手となっている。
- この大会に3度出場しているデュビッソンの大会通算スコアは55アンダーとなり、合計1,953,529ユーロをこの大会だけで稼ぎ出している。
- 「トルコ航空オープン」は過去に3度しか開催されていないものの、2013年大会を制したデュビッソン、そして2014年大会を制したブルックス・ケプカと、2人の欧州ツアー初優勝者を生み出している。