26歳、フリートウッドがツアー通算2勝目を飾る
2017年 アブダビHSBCゴルフ選手権
期間:01/19〜01/22 場所:アブダビGC(UAE)
フリートウッド3年半振りの勝利に「カムバック」
落ち着いたプレーでバックナインを「31」で回ったトミー・フリートウッドが「アブダビHSBC選手権」を制し、ヨーロピアンツアー2勝目を手にした。
3日目首位のティレル・ハットンから1打差で出たイングランドのフリートウッドは、風が吹き、スコアメイクが難しくなったアブダビGCを「36」でハーフターンした。
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その後、10番のチップインイーグルで一気に波に乗ったフリートウッドは、更にスコアを3つ伸ばし、通算17アンダーとして「全米オープン」王者のダスティン・ジョンソンと2014年の大会王者パブロ・ララサバルに1打差をつけて勝利した。
この木曜に26歳になったフリートウッドは、ここ4シーズン連続して「レース・トゥ・ドバイ」でトップ50以内に入っていた。勝利からは遠ざかっており、3年150日振りの優勝となった。
昨年の「全英オープン」以来好調を持続させ、直近14試合でトップ20入りを10回。ここ43ラウンド中42ラウンドをイーブンパーかそれより良いスコアで回っている。
最終ホールでイーグルを奪ったジョンソンは最終日を「68」でプレーし、出入りの激しいラウンドとなったララサバルも同スコアをマークした。
通算15アンダーの4位タイには、同じく最終日を「68」としたオーストリアのベルント・ヴィースベルガー、それぞれ最終日を「69」でラウンドした大会3勝のマルティン・カイマーとタイのキラデク・アフィバーンラトが入った。
2015年の「アバディーンアセットマネジメント スコットランドオープン」以降の14カ月間でトップ10入りがわずか1回のみだったフリートウッドは、親友のイアン・フィニスがバッグを担ぐなか、カップを掲げた。
「正直言って、2勝目はもっと早くやって来ると思っていたんだ。これはとてつもなく大きなカムバック」とフリートウッド。
「これはフィンのおかげだね。彼は僕のキャディで、大親友でもあるんだ。僕は彼をキャディに代える決断をしたのだけど、これが上手く行くと思っていた人は余り多くなかったので、これで大半の人たちの考えが間違っていたことを証明できたね。最高の気分だよ」。
「2015年の7月から昨年の7月まで本当に辛い時期が続いた。自分のゴルフが上手く行かずに苦しんだ。そこから劇的に変わったね」。
「唯一足りなかったのが優勝だったのだけど、ノックし続けていれば、いつか扉は開くものなんだ。今週勝てるとは思っていなかったけど、ゴルフでは色々なことが起こり得るんだよ」。
「このままの調子で続けて行けば、まだ分からないぞと考えていたんだ。本当にタフな日だったからね。ピンの位置は大きく振られていたし、風がとても強かったからね。特にスタート直後は風がすごかったよ。10番のチップインと11番のバーディで全てが変わったね。何もない所からいきなり首位に立ったのだからね」。
3番でボギー、そして8番でバーディと、フロントナインでは余り動きのなかったフリートウッドを余所に、この日の序盤に首位争いを繰り広げたのは同組のカイマーとアフィバーンラトだった。
出だし2ホールで連続バーディを奪ったアフィバーンラトは「33」でハーフターンすると、6番から3連続バーディを奪ったカイマーも同スコアで後半へと折り返した。
流れが変わった10番では、ティショットがトラブルとなり、その後のアプローチも寄らなかったカイマーがボギーを叩いて首位から脱落したのを尻目に、フリートウッドはグリーン手前からカップインする美技でスコアを伸ばした。
フリートウッドは続く11番でバーディを奪って首位に並んだのに対し、アフィバーンラトは池に落とした12番をボギーとしてダメージを最小限に抑え、続く13番でバーディを奪ってバウンスバックを果たした。
出だしからの13ホールを5バーディ、3ボギーで回ったララサバルは、14番で卓越したチップインバーディを決め、首位タイに順位を上げた。
その後、フリートウッドは2打目をピン側に寄せた16番でバーディを奪って通算16アンダーとして単独首位に抜け出すと、最終ホールでもバーディを奪い、後ろの組で回るララサバルがプレーオフを強いるには最終ホールでのイーグルが必要な状況となった。
ララサバルは2打目と3打目で無罰の救済を受けるも、3打目のチップショットはホールインせず、この時点でフリートウッドの勝利が決定し、長髪のイングリッシュマンはグレンイーグルスで開催された2013年の「ジョニー・ウォーカー選手権」に続く2つ目のトロフィーを手にした。
出だしから7連続パー発進となったジョンソンは、8番と13番でバーディを奪うも、バンカーに捕まった14番をボギーとしたことで優勝争いから脱落した。
ジョンソンと同じく18番でイーグルを奪ったカイマーは、11回の大会出場で7度目のトップ10入りを果たし、一方、ノーボギーで最終日をラウンドしたヴィースベルガーは8番、10番、11番、そして最終ホールでバーディを奪った。
通算14アンダーの7位には最終日を「69」で回った南アフリカのディーン・バームスターが入り、その1打後方の8位タイにはペーター・ハンソン、ヘンリック・ステンソン、そしてリー・ウェストウッドが入った。