ショット不調で「ちょっと奇妙」 ハットンがセントアンドリュースで初V
2017年 アルフレッド・ダンヒル リンクス選手権
期間:10/05〜10/08
スコットランドで注目の3人
今年もまた、「アルフレッド・ダンヒル リンクス選手権」の1週間がツアーにやって来た。プロアマ形式で開催される今週は、オールドコース、カーヌスティ、そしてキングスバーンズで行われる。世界最高峰の選手たちで形成されるフィールドと、この大会特有の経験を、セレブに与えることになる。ロリー・マキロイ、トミー・フリートウッド、ブランデン・グレース、そしてティレル・ハットンらがヘッドラインを飾る今大会には、過去の大会王者15人の中から11人が出場する。
この大会では、オールドコースとキングスバーンズでバーディ合戦が繰り広げられ、難関のカーヌスティでコースと格闘する展開が通例となっている。これらリンクスコースでは、常に風がスコアを左右する要因となっており、バーディチャンスを決め切り、3パットをしない技術が極めて重要となる。
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■ 本命: トミー・フリートウッド
シーズン初めのデザートスイングに臨んだ際、トミー・フリートウッドはその後の8カ月が自身に何をもたらすことになるのか、予想だにしなかったことだろう。「アブダビHSBC選手権」と「HNAフランスオープン」を制覇した彼は現在、「レース・トゥ・ドバイ」で首位を快走しているのである。フリートウッドは今季、平均ストローク(69.81)とパーオン率(77.2%)でもツアーで首位に立っており、こうした数字も2017年の彼の安定感を物語っている。
それに加え、26歳のフリートウッドは、今大会で好結果を出す傾向にあるという事実も見逃せない。フリートウッドはこの大会で25ラウンド以上した選手の中で、最高の平均ストローク(68.8)を記録しており、過去6回の出場中、トップ15に5度入っている。2014年にこの大会での自己ベストとなる2位に入ったフリートウッドは、日曜の夜にスウィルカン橋でトロフィーを掲げる最有力候補である。
■ 対抗: リー・スラッテリー
リー・スラッテリーにとって、全ては順風満帆である。先月、夫人が第二子を出産したばかりでなく、イングランド北西部出身の彼は、目下絶好調である。スラッテリーは「D+D REALチェコマスターズ」で2位に入るなど、直近の6大会でトップ10入りを3回果たしており、6位タイに入った「オメガヨーロピアンマスターズ」では2日目に見事「62」をマークしている。
「アバディーンアセットマネジメント スコットランドオープン」で9位タイに入り、「レース・トゥ・ドバイ」ランキングを急上昇させた39歳は、その勢いをチェコとスイスでの大会につなげることに成功した。スラッテリーにとって「アルフレッド・ダンヒルリンクス選手権」は悲喜こもごもの大会となってきたが、2012年にはこのスコットランドのリンクスで5位に入っている。また、ロイヤルバークデールのあるサウスポート出身の彼は、リンクスゴルフ特有の試練にも慣れている。2015年の「M2Mロシアオープン」以来の勝利は、すぐそこまでやってきている。
■ 穴: フローリアン・フリッシュ
車で行ける大会にしか出場しないことで有名なフローリアン・フリッシュにとって、一年のこの時期は常に重要である。先週の「ブリティッシュマスターズ」で4位タイに入ったドイツのフリッシュは、好調のまま今週の大会を迎える。また、フリッシュは、この大会では過去2回の出場でトップ20から外れたことはなく、昨年は7位タイに入っており、相性の良い大会をこの上ないタイミングで迎えるのである。
更に、ミュンヘン出身のフリッシュは、通常のストロークプレーと並行して行われるチーム戦では、ミヒャエル・バラックと組んだ2015年に優勝を飾っている。31歳のフリッシュは、これまでスコットランドのリンクスで競い合えることを証明してきたが、現在「レース・トゥ・ドバイ」ランキングで114位と、シード権の与えられる100位に届いていないため、今一度その実力を発揮する必要がある。もし、予想外の選手が今週優勝を飾るのであれば、それはフリッシュかもしれない。