DJらビッグネームがアブダビに集結 谷原秀人も出場
2018年 アブダビHSBCゴルフ選手権
期間:01/18〜01/21 場所:アブダビGC(UAE)
本命はマキロイ アブダビで注目の3人
欧州ツアーは今週の「アブダビHSBC選手権」で今季初めて中東へとおもむく。
ディフェンディングチャンピオンにして昨季の「レース・トゥ・ドバイ」王者であるトミー・フリートウッドに加え、ロリー・マキロイ、ヘンリック・ステンソン、そしてダスティン・ジョンソンといった面々がアブダビGCに集結する。大会は接戦になる傾向があり、過去12回の開催で実に10大会が1打差で決着している。昨年、接戦を制したフリートウッドがパーオンに失敗したのは、4日間を通してわずか6回のみだったが、これは昨季のベストタイのパフォーマンスである。
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そのほか様々なスタッツを精査し、UAEで注目すべき選手として次の3人を選出した。
本命:ロリー・マキロイ
確かに彼は昨年10月から欧州ツアーの大会に出場していないが、完全にフィットし、モチベーションの高いロリー・マキロイには、特に今週は得意としているコースということもあり、胸躍る有望性がある。昨年は怪我で「アブダビHSBC選手権」を欠場したこともあり、これまで出場8回中7回トップ5入りを果たし、通算109アンダーで回っているアブダビGCでさらなる好成績を挙げることを熱望している。
アブダビでは素晴らしい成績を収めているにもかかわらず、2位が4回と、マキロイはいまだこの大会で優勝を果たしていない。この大会での初優勝というモチベーションに加え、28歳のマキロイは、怪我との付き合いを強いられた2017年シーズンを経て、2018年シーズンは良いスタートを切ろうと努めている。メジャー4勝のマキロイは、昨年10月の「アルフレッド・ダンヒルリンクス選手権」以来プレーから遠ざかっているが、得意とするコースでの復帰とあって、自信をみなぎらせている。2017年は怪我の問題を抱えてはいたが、それでも彼は「マスターズ」や「全英オープン」でトップ7入りを果たすなど、6度のトップ10入りを記録している。もし今週リズムに乗ることができれば、彼が倒すべき存在となるだろう。
対抗:マルティン・カイマー
マルティン・カイマーが欧州ツアーの大会に出場するのは、昨年11月の「DPワールドツアー選手権」以来ではあるが、彼が2008年から2011年の4年間で3勝を挙げた「アブダビHSBC選手権」の話題となると、このドイツ人選手を優勝予想から外すのは難しくなる。
33歳のカイマーは過去10年間、アブダビGCを通算127アンダーで回っており、これは同期間の通算スコアで2位に17打差をつけるトップのスコアとなっている。また、カイマーはこれまで欧州ツアーの大会で通算20アンダー以上のスコアを4回出しているが、うち3回はこの大会で記録しており、2009年に通算20アンダーをマークしたカイマーは、アブダビGCで連覇を果たした2010年と2011年にはそれぞれ通算21アンダーと24アンダーをたたき出した。
当然のことながら、メジャー2勝のカイマーは、アブダビで他にも素晴らしいスタッツを残しており、バーディ以上でホールアウトする確率が27.6%と(この大会で10ラウンド以上した選手の中で)トップの数字を記録しているほか、この大会で鍵を握るパーオン率も76.3%で上位にランクインしている。
彼自身も認めている通り、カイマーは昨季良いスタートを切ることができなかったが、シーズン終盤に向けて「レース・トゥ・ドバイ」を制覇した2010年当時を彷彿とさせるパフォーマンスを披露した。選手によっては、好成績を挙げることでシーズン序盤の波に乗る機会とこの大会を捉えているかもしれないが、カイマーは常にアブダビGCでのプレーを、欧州ツアー11勝目を挙げる機会として見ているのである。
穴:ライアン・フォックス
2017年シーズンの欧州ツアーで最も飛ばした男であるライアン・フォックスは、今週、飛ばし屋向きのコースであるアブダビGCで自身の強みを最大限に活かす機会に恵まれる。近年、このピーター・パラダイン設計のコースでは、ロリー・マキロイ、トーマス・ピータース、そしてダスティン・ジョンソンといった飛ばし屋たちが好成績を残しており、昨年大会デビューを果たしたフォックスも19位タイと、まずまずの成績を収めた。昨季の平均飛距離が318ydだったニュージーランドのフォックスは、その特筆すべきロングゲームを活かすことができれば、今週は優勝争いに絡むことも可能である。
30歳のフォックスにとってツアーでのルーキーイヤーとなった昨年は、「HNAフランスオープン」、「アバディーンアセットマネジメント スコットランドオープン」、そして「ドバイデューティーフリーアイルランドオープンbyロリーファウンデーション」と、夏場に3週連続でトップ6入りを果たすなど、実り多き年となった。2016年と比べて格段に出場機会が増加した中で、昨年は平均スコアが「73.66」から「70.91」となり、パーオン率が62.70%から72.66%になるなど、フォックスは長足の進歩を遂げた。オークランド出身のフォックスは見通しもよく、ツアーでの生活を寛いでおり、今週はノーマークながら驚きをもたらす選手となる可能性を秘めている。