スペインの25歳・オタエギが初代王者に
2018年 ベルギーノックアウト
期間:05/17〜05/20 場所:リンクフェンインターナショナルGC(ベルギー)
オタエギがベルギーノックアウト初代王者に
2018/05/21 15:18
決勝でベンジャミン・エベールを2打差で下したアドリアン・オタエギが「ベルギーノックアウト」を制覇し、リンクベンインターナショナルGCでヨーロピアンツアー2勝目を手にした。
革新的な大会形式により、90ホール以上をプレーした今大会は、木曜と金曜に36ホールのストロークプレーを行ってフィールドを144人から64人に削ぎ落とすと、その後は9ホールのノックアウトマッチを6ラウンド行って勝者を決定した。
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スペインのオタエギとフランスのエベールは、初めの2日間をともに首位と3打差の5アンダーとして週末へ進み、その後、5戦を戦い抜いて決勝進出を果たした。今週はトーマス・ピータースが大会ホストを務めるなか、18年振りとなったベルギーでのヨーロピアンツアーイベントに、大ギャラリーが詰めかけた。
決勝はエベールが最初に主導権を奪う展開となったが、6番からの3連続バーディでリードを奪い返したオタエギが3アンダーとして、一対一形式の大会での2勝目を挙げた。
3位決定戦では、スコットランドのデビッド・ドライズデールがイングランドのジェームス・ヒースを1打差で下した。
有力選手の一人としてアントワープへ乗り込んだオタエギは、日曜へと駒を進めた土曜の午後に6戦連続のトップ20入りを決めると、昨季ツアー初勝利を挙げた「サルタイアエナジー ポール・ローリーマッチプレー」以来となる優勝まで一気に突き進んだ。
今季のスペイン人選手によるヨーロピアンツアー制覇は、「スペインオープン」のジョン・ラーム以来2回目となり、オタエギにとっては出場142試合目での勝利となった。
「とてもうれしいし、今はベンとのタイトな9ホールを終え、とてもリラックスしている」とオタエギ。「僕らは2人とも、とても良いゴルフをプレーしたと思うし、今週の自分の出来は誇りに思う」。
「とにかく自分自身を相手にプレーするよう心掛けた。もちろん、対戦相手は目の前にいるわけだけど、自分のゲームや、ストロークプレーに集中するようにした。そうやってプレーするよう努めたんだ」
「今はとても良いプレーができ始めている。次はロレックスシリーズに焦点を定めるのが楽しみだね。これからいくつか大きな大会がやってくるし、まだまだシーズンの残りは長いからね。まだシーズンは続くけれど、僕は『ライダーカップ』を視野に入れているんだ」
決勝では両選手ともティショットを右に曲げた1番をボギーとすると、2番では4.5メートルのスライスラインを沈めたエベールがバウンスバックを果たして一歩抜け出した。
3番を両者ともにパーとして迎えた4番では、オタエギがぎりぎりのところでウォーターハザードをかわすと、その幸運を最大限に生かし、2打目をタップイン圏内につけて勝負を振り出しに戻した。
5番は両者パーとし、6番ではオタエギが9メートルのバーディパットをねじ込み、このマッチで初めて先行することに成功した。
ワンオン可能なパー4の7番は両者がバーディを奪い、パー5の8番ではオタエギが見事なショットからバーディをお膳立てし、続く最終ホールは2人ともパーとして終戦を迎えた。
チャレンジツアーでは6勝を挙げているエベールだが、ヨーロピアンツアー初優勝はお預けとなった。
「アドリアンはとても良い選手だし、特にこういう形式では強いね」とエベール。「彼は昨年、既にマッチプレーで優勝を飾っていたけれど、僕はベストを尽くしたよ」。
「決勝では少し疲れが出たけれど、今週は多くのポジティブなことを学んだし、それが良かった」
「この形式はとても面白いね。これだと、何でも起こり得るから、ほぼ全ホールでプレッシャーにさらされるんだ。すばらしいアイディアだと思う」
3位決定戦では2番でバーディを奪ったヒースが先行したが、ドライズデールは3番でバーディを奪って応戦した。両者ともに5番ホールでトラブルに陥ると、ここをボギーで耐えたドライズデールに対し、ヒースはダブルボギーをたたいて後塵を拝する格好となった。
続く6番でヒースが勝負を振り出しに戻したが、ドライズデールは7番でバーディを奪って再び先行し、その後は2人とも最後までパーを並べた。