2018年 D+D レアル チェコマスターズ
期間:08/23〜08/26 場所:アルバトロスゴルフリゾート(チェコ)
「水曜に第二子が生まれる」29歳パバンの初優勝
メジャー3勝を誇るパドレイグ・ハリントンとの最終日の接戦を通算22アンダーで制したアンドレ・パバンが「D+Dレアル チェコマスターズ」でヨーロピアンツアー初優勝を遂げた。
2人はアルバトロスGRでの第4ラウンドを首位タイで迎えた。前半に3打のリードを奪ったハリントンに対し、パバンは後半を「31」(パー36)で回り逆転し、2打差をつけて勝利した。
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通算22アンダーは2015年にトーマス・ピータースの大会最小スコアを2打更新する新記録となった。
ハリントンと同じくこの日「69」をマークしたマレーシアのギャビン・グリーンが通算17アンダーで3位に入り、2打差の4位タイにはスコットランドのスコット・ジェイミソンとイングランドのリー・スラッテリーが続いた。
チャレンジツアー4勝のパバンは、2011年に同ツアーの年間ランクを2位で終えると、2013年には年間王者になった。今回の優勝でヨーロピアンツアーのタイトルもコレクションに加えることとなった。
昨年11月のQスクールを経てヨーロピアンツアーでプレーしているパバンは、ツアー出場112試合目での初優勝になった。今季はフランチェスコ・モリナリが「BMW PGA選手権」と「全英オープン」を制覇しているため、これで2018年のイタリア人選手によるツアー優勝は3回目となった。
「信じられないほど素晴らしいし、とても大きな勝利。チャレンジツアーでは4勝しているけれど、それは前のこと。これはとても苦労して得た勝利なので、楽しみたいと思うし、これまでやってきた機能していることを継続し、成功をエンジョイしたいね」とパバン。
「あす自宅へ帰るのだけど、水曜には第二子の女の子が生まれるんだ。僕らはそれをとても楽しみにしているし、家族で祝うのが待ち切れないね」。
ハリントンは1番でティショットがバンカーに捕まり、レイアップを余儀なくされるも、4.5メートルのパットを沈め、寄せワンでバーディを奪って単独首位に抜け出した。続く2番ではパバンがボギーを叩いたのに対し、ハリントンはティショットを大きく曲げながらもパーセーブに成功し、リードは2打となった。
6番ではハリントンがバンカーショットをピン側60センチに寄せてこの日2つ目のバーディを奪取。一方、パバンも2.4メートルのバーディパットを沈め、2打差のまま首位を追う展開に。しかし、ハリントンはパー5の9番でもレイアップしながらバーディを奪い、残り9ホールで3打のリードを築いた。
パバンは9番でチャンスを物にできなかったものの、その後のパー5では、素晴らしいバンカーショットを見せた10番と、賢明なショットを見せた12番でバーディを奪い、首位と1打差まで詰め寄った。
するとハリントンは、パー3の13番でもう少しでホールインワンという見事なショットを見せ、タップインバーディで応戦して、再びリードを広げた。しかし、粘り強くプレーするパバンは14番で1.8メートルのバーディパットを決め、続く15番ではティショットでトラブルに陥ったハリントンがボギーを叩いたことで、再び2人が首位で並ぶ展開となった。
パバンはティショットが池をギリギリクリアしたパー3の16番で7.5メートルのバーディパットを沈め、残り2ホールでこの日初めて単独首位に立った。続く17番でも4.5メートルのバーディパットを決め、最後はパーとして18番グリーンで歓喜に沸いた。
「パドレイグはとても経験豊富で、偉大なプレーヤーであり、今日も素晴らしいプレーをした」とパバン。「16番のパットが大きかった。どっちに転んでもおかしくない展開だった。彼は一日の大半、僕をリードしていたけれど、僕は先頭に立った後、攻撃的であり続けた」。
出だしから7連続パーとしたグリーンは、8番から3連続バーディを奪うと、上がり8ホールをパーとした。
スラッテリーは5バーディ、1ボギーの「68」をマーク。一方、ジェイミソンは3バーディ、1ボギーの「70」で最終日を終えた。
イングランドのトム・ルイスは出だしの13ホールで6バーディを奪って首位争いに食い込むも、ウォーターハザードに捕まった16番でダブルボギーを叩いて後退し、首位と8打差の6位で大会を後にした。
通算13アンダーの7位タイには「フィジーインターナショナル」王者のガガンジート・ブラーと南アフリカのジャック・クルスウィックが入り、その1打後方の9位タイグループには、「ライダーカップ」出場を目指すエディ・ペパレルとトーマス・ピータースらが入った。