主将ワトソン スピース&リードを起用しない采配に批判も
2014年 ライダーカップ
期間:09/26〜09/28 場所:グレンイーグルスホテル(スコットランド)
実り多き初日となった欧州代表チーム
グレンイーグルスで開催されている「ライダーカップ」は初日を終え、午後のフォアサムで勇ましい盛り返しを見せた欧州代表チームが5-3でリードする展開となった。
この隔年開催の勝負における第1戦では、ジャスティン・ローズとヘンリック・ステンソンがウェブ・シンプソンとバッバ・ワトソンの組を5&4で下したため、ホストチームは午前中のフォアボールで幸先良いスタートを切ったかに見えた。
しかし、続く2戦目では出だしの4ホールで3ダウンとしたリッキー・ファウラーとジミー・ウォーカーが18番でトーマス・ビヨーンとマーティン・カイマーのペアに追いつき、勝負を引き分けに持ち込むと、3組目のイアン・ポールター/スティーブン・ギャラハー組は5&4でルーキーのパトリック・リード/ジョーダン・スピース組に敗れる。
注目の集まったアンカー対決では、ロリー・マキロイとセルヒオ・ガルシアが残り3ホールで1アップとリードするも、キーガン・ブラッドリーが16番で素晴らしいショットからイーグルを奪って勝負をスクエアに戻すと、最終ホールではフィル・ミケルソンがバーディを奪ってこの勝負をものにし、ポール・マギンリー率いる欧州代表は2.5- 1.5で相手にリードを許す格好で午前中のセッションを終えることとなった。
午後のフォアサムでは初戦に登場したジェイミー・ドナルドソンとリー・ウェストウッドのペアがジム・フューリックとマット・クーチャーのペアに2アップで勝利すると、続く2戦目では勢いに乗り手のつけられないローズ/ステンソン組がハンター・メイハンとザック・ジョンソンのペアを2&1で下した。
すると、3戦目ではガルシア/マキロイ組がカムバックを見せ、世界1位と3位の2人は午後を通じてティショットに苦しみながらもファウラー/ウォーカー組との勝負を引き分けに持ち込むことに成功した。
マキロイは17番で12メートルのバーディパットを決めて大歓声を引き起こし、望みを最終ホールへつなぐことに成功するも、続く18番ではそのマキロイが放ったティショットが木に直撃したため、この欧州ペアの2敗目は濃厚かと思われた。
しかし、ここでガルシアが圧巻の2打目を披露。ハイブリッドでラフから打った2打目は、木を迂回しながら曲がり、230ヤード飛んでグリーンを捉え、ピンそば6メートルに寄ったのである。そこから2パットでこのホールを獲った2人は見込み薄と思われたハーフ(引き分け)をなんとかもぎ取った。
この日2回目のカムバックを狙ったブラッドリー/ミケルソン組だったが、それはグレーム・マクドウェルと素晴らしいデビュー戦を飾ったビクトル・デュビッソンに阻まれ、この勝負は欧州ペアが3&2でものにした。
劇的なフィニッシュについて、マキロイは、「僕らはあれが必要だったし、果たすことができた。僕らは自分たちで自分たちの首を絞めてしまっていたんだ。2人ともフェアウェイからのプレーはほとんどなかったんじゃないかな」と述べた。
「ただ自問自答しながら調子を取り戻そうとし、僕らはそれを果たすことができたんだ。そしてセルヒオが最終ホールで今日一番のショットを打った。あれは大きかったね。あれで、何とか1日の成果を挙げることができたんだ。僕らは本当にタフな2つの勝負を戦い、獲得したハーフポイントがそのタフさを物語っている」。
ガルシアはそれに付け加え、「自分たちが良いプレーをできていないのは分かっていた。それでも、できる限りハードに戦った。ハーフポイントの獲得は大きいよ」と述べた。
それに呼応したマギンリーは、「あれは勝利に等しい引き分けだったと思う。あそこからのカムバックを果たしたのだから」と語った。
土曜日のフォアボールの初戦では、マギンリーがチームで最も波に乗るペアを起用。ローズ/ステンソン組がワトソン/クーチャー組と対戦することになった。
ドナルドソンとウェストウッドも引き続きペアを組み、フューリックとメイハンの組と対戦し、3戦目では競技に復帰するビヨーンとカイマーがリード/スピース組と対戦する。
アンカー対決では欧州代表で唯一のシャッフルが行われ、ポールターとマキロイがペアを組んでウォーカー/ファウラー組を迎え撃つことになる。