ウッズ、マキロイ、そしてローズが揃ってラクダと共に記念撮影

南アフリカの3連戦で幕を開けた2013年のヨーロピアンツアーは、今週から中東へと舞台を移して“砂漠シリーズ”と呼ばれるアブダビ（UAE）、ドーハ（カタール）、ドバイ（UAE）での戦いが開始される。その初戦、UAEの首都・アブダビで開催される「アブダビHSBCゴルフ選手権」は、世界ランク1位のロリー・マキロイ、同2位のタイガー・ウッズが今季初戦を迎えるとあって、大会前から多くのメディアが押し寄せている。

火曜日、ウッズとマキロイがそれぞれ記者会見を行った。テレビカメラや記者の数では、先に会見を行ったウッズの方が上回っていたが、それはマキロイが前日にナイキとの契約発表を大々的に行ったことも関係しているだろう。「ここ半日くらい、ずっと君たち（メディア）の前にいるような気がするよ」と、マキロイも苦笑いを見せていた。

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マキロイが新たにナイキに加わることで、それぞれの会見でも二人の今後の関係についての質問が集中した。

ウッズに対して、マキロイの大仰な記者発表を見てやる気を刺激されるのでは？といった質問が出たが、「いや、いや、いや、そんなことはない」とウッズは即座に否定。メジャーを制し、世界ランク1位の選手の大きな方針転換なんだから当然だよ、といった大人な対応。むしろ、（ウッズの住むフロリダ州）ウェストパームへの引っ越しも終えたというマキロイと、今後は練習ラウンドを共にしたり、たまにはディナーも一緒に食べたりするだろうと、より親密な関係を構築していくつもりだと話した。

昨年のこの大会で、同組でラウンドしたことがきっかけで徐々に親交を深めていったという二人。「それまでは、すれ違ったら挨拶はしたけど、それだけだった」とマキロイは振り返るが、以降も練習場やパッティンググリーンで会うたびに同じ熱意を抱くスポーツの話題などで会話を重ね、信頼関係を築いていったという。

ある時、マキロイはウッズに“時間管理”について尋ねたという。「去年のある時期、自分の練習やすべきことをする時間が足りないと感じたんだ」とマキロイ。「たくさんのやるべきことや雑多なことがありすぎて。彼は誰よりもそんな経験をしているからね」。

「僕の場合は97年だった」とウッズ。「96年にプロになって、大学やアマチュアではそんなにたくさんの試合をしていなかったから、翌7月にはもううんざりしていた。7月までに4勝したけど、それからは勝てなかった。だから、その後のスケジュールを見直して98年に臨んだんだ」。

そんなウッズのやり方をくんでか、今年、マキロイは昨年の25試合から3試合減らした22試合に出場予定だという。今週が終われば、また4週間の休みを取るなど、十分な休養を挟んですべての試合に心身を万全にして挑むという。

ウッズ自身も否定するように、二人を“ライバル”と呼ぶにはまだ早すぎる。どちらかというと同志、兄弟といった雰囲気だ。二人が共演したナイキの動画CMが、そんな関係を端的に表しているだろう。（UAEアブダビ／今岡涼太）

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