メートル、ヤード、やっぱりメートル 悩める韓国選手の距離換算表
残り距離をどう測る? 韓国のヤーデージブックと芝生のペイント
2019/08/29 08:10
◇韓国女子◇ハンファクラシック◇ジェイドパレス(韓国)◇6737yd(パー72)
日本のゴルフ場は英国や米国にならい、ヤード表記を使用するのが一般的だ。一方、韓国ではフランスやオーストラリア、ニュージーランドと同様、主にメートル表記を使用する。
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試合用のヤーデージブックは当然、各国の表記に沿って作られる(※)。しかし、今大会は海外から招待選手を呼んだこともあり、ヤーデージブックやティエリア横の距離を示す看板はヤードとメートルの2つを併記した。日本から参戦する河本結、吉本ひかる、三浦桃香は慣れ親しんだ表記で試合に臨むことになる。
日本と韓国のヤーデージブックの違いについて、今大会でペ・ヒギョン(韓国)のキャディを務める潟手陽介氏は「韓国のヤーデージブックの方が、細かい数字が目立つように刻まれて記されている」と指摘する。
ヤーデージブックはコースを読む地図であり、グリーンの大きさやフェアウェイの形状、目安となる残り距離などを色付きで記す。大会によって異なるが、日本ツアーの場合は50yd、100yd、150yd、200ydと“分かりやすい”距離が示される。
一方、韓国ツアーのヤーデージブックはホールにより133yd、82yd、71yd、33ydといった具合に“微妙な”距離が色付きで書かれている。大会を主催するハンファグループのジョン・スンウー氏によると、ホールごとに選手が刻んだり、残したりすると思われる距離を分析しながら作ったという。
また、ヤーデージブックのフェアウェイとラフの境目などには所々、赤色や黄色で距離を示すブロックが書かれている。実際のコースにも同じ地点に距離がペイントされ、ヤーデージブックを見やすくしている。
ジョン氏は、韓国の試合は芝が極端に長く設定されており、大会終了後に芝を刈ればペイントした部分がなくなるため、フェアウェイ上にも印をつけられるとし「プレー速度を上げる目的もある。目印をこちらがつけることで、距離を計測する時間をより短くできると思う」と語った。選手やキャディを手助けする、工夫が盛り込まれている。(韓国・チュンチョン/林洋平)
(※)国内男子ツアーは海外選手用にメートル表記のヤーデージブックを作っている