期待のアマチュア・若林舞衣子が先頭を歩くワケ
昨年大会でベストアマチュアに輝いている18歳の菊地絵里香が、初日4位タイにつける驚きの展開で幕を開けた「明治チョコレートカップ」。しかし、最終日を終えて今年のベストアマチュアを獲得していたのは、菊地をはるかに上回る実績と経験を持つ若林舞衣子(19)だった。
菊地を含め、彼女たちにとって今は大事な追い込みの時期。というのも、7月24日(火)から広島県にあるリージャクレストGCで3日間に渡り行われる、プロテストの最終試験が控えているからだ。2人とも、プロテストまではトーナメントを含めて競技に出場する予定はなく、最終調整の意味も含まれていた今大会。若林は「大事なパットを練習通りに打てない時があるなど課題はたくさん残っていますが、プロテストに向けて調子は良いと思います」と、大一番に向けて良い弾みとなったようだ。
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その若林のラウンドについて回っていると、あることに気がつく。ティショットを打った直後からグリーンに到達するまで、常に先頭を立って歩いているのだ。そのことについて尋ねると、「私が遅くなってプレーが遅れてしまうと、先輩方に申し訳ないと思って・・・」との答え。なるほど、それはごもっともな意見だが、胸を張って堂々と先頭を歩く姿を眺めていると、それだけが理由ではないように思えてくる。“先輩といえども遅れをとりたくない、気持ちで負けたくない”そんな気持ちも、どこかに潜んでいるのではないだろうか。
この後は地元の新潟県に戻り、プロテストに向けて最後の調整に臨むという。2005年の「世界ジュニアゴルフ選手権」で優勝、昨年の「日本女子オープン」では6位に入る(ローアマ獲得)など、輝かしい実績を積み重ねてきた若林。ラウンド中のマナーに対する心がけや実力を鑑みても、プロの資質を十分過ぎるほど備えている。この若林を始め、日本女子プロゴルフ界の次代を担う有望な若手たちが凌ぎを削るプロテストの結末が、今から楽しみだ。(編集部:塚田達也)
塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。