大山志保が、あの世界最強プレーヤーに似てきた!?
「明治チョコレートカップ」の2日目を終えて、前週「全米女子オープン」に出場した大山志保と全美貞の2人は見事に予選突破。大山に至っては、通算6アンダーでホールアウトして単独首位を堅守。“強行出場”とも言える今週の大山の参戦は、前週の疲れによる体力的な不安がささやかれていたが、フタを開けてみれば優勝争いの先頭に立つ活躍ぶりだ。
メジャーでも屈指の難コースを4日間戦い抜いたことで「あんなに集中したことはなかったので、疲れているのは確かです」と、激戦による疲労を吐露する一方、メジャーのシビアなコースセッティングは自身を一回り成長させたようで、「パットは、アメリカに行ってさらに自信を深められました」と話す大山。なんでも、「打ち出しの一点を見つめ、そこに打つことだけに集中する」ことを学んだという。これはドライバーでもアイアンでも同じようで、つまりは全てのショットで集中力を極限まで高めていることになる。
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しかし、高い集中力を常に維持し続けることは、いつも以上に精神をすり減らしてしまう諸刃の剣。本人も「これだけ集中し続けたら、どれだけ体力があっても(残り)全試合出場するのは無理だと思います」と自認している。となれば、シーズンを万全な状態で戦い抜くために出場試合数を減らし、出場した試合は必勝体制で臨むことになるわけだ。
この戦い方を聞いて連想させるのが、世界最強を誇るタイガー・ウッズ。7月2日現在、今季9試合に参戦して優勝3回、2位タイが2回。獲得賞金額でも首位を走っており、まさにケタ違いの強さを持つ者だけが成せる技である。そう言えば、試合を重ねるごとに大きくなっているあの派手なガッツポーズも、何だかタイガーに似ている(!?)ように思えてきた。もともと夏場に強い大山だが、メジャーを経験してさらなる進化を遂げた今後、7月から8月にかけて勝利数を量産させることだろう。別格の強さを誇るタイガーのように。(編集部:塚田達也)
塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。