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2011年 タイランドゴルフ選手権
期間:12/15〜12/18 場所:アマタスプリングCC(タイ)

2年連続で“賞金王”のキム・キョンテ その重みとは?

タイのアマタスプリングCCで行われているアジアンツアー最終戦「タイランドゴルフ選手権」は最終日を前にして、リー・ウェストウッド(イングランド)が通算19アンダーで単独首位。そしてチャール・シュワルツェル(南アフリカ)がその差を4ストロークまで縮めた。

今大会に出場した日本ツアーメンバーは23人。今大会は地元タイ出身のプラヤド・マークセンら日本でもお馴染みの選手も奮闘中だ。ほとんどの選手が、この試合を2011年の最終戦と位置づけているが、その一人であるキム・キョンテ(韓国)は1オーバーの30位タイに後退して3日目を終えている。

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昨シーズンの日本ツアーの賞金王は今季、賞金ランク12位に終わり、その座を同じ韓国出身で同世代のベ・サンムン(韓国)に譲った。しかしそのキョンテ、今シーズンは母国・韓国ツアーで賞金王を戴冠したのだった。

しかしこの賞金王のタイトルが、ちょっと“異例”といえる形のもの。キョンテは今季、韓国ツアーで出場したのは5試合。その中で1度の優勝、2位も複数回マークした。しかし、ツアーメンバーとしての出場義務試合数(6試合)に達しなかったため、来年の韓国ツアーにおけるカテゴリー、つまり彼の“立ち位置”は今季終了時の賞金ランク61位以下の選手と同等になるそう。本来、賞金王の選手に与えられる複数年シードや特定試合の出場権等は与えられない。賞金王という称号も“名ばかり”と言ってよさそうなのだ。

賞金王といえば、一年間コンスタントに好成績を残した実力者に与えられる栄誉というイメージが強い。しかし、ここアジアンツアーにおける今季の賞金王ジュビック・バグンサン(フィリピン)も、日本ツアーの常識からいえば異例に思えてしまう。同選手は今季終盤戦11月の「バークレイズ シンガポールオープン」で2位に入り、賞金66万6660ドルを獲得。シード落ち危機という状況からいきなり賞金ランクトップに立った。同選手の今季の獲得額が78万8298ドルということからも、長いシーズンを通じて、安定した成績を残したとは言い難い。

韓国ツアーの場合はキョンテが少ない試合数で圧倒的な力を見せ付けたこと、アジアンツアーの場合は「バークレイズ シンガポールオープン」に代表されるように、いくつか欧州ツアーとの共催試合があり、それらの賞金額が桁違いに高いということから生まれた。

しかしこれは海外だけでなく、日本ツアーでも起こりうる。日本ゴルフツアー機構によれば、今年の韓国におけるキョンテのような賞金王が誕生した場合、翌年の資格は同じような扱いになるという。また、日本ツアーの賞金ランクには海外4大メジャーの獲得賞金額が加算される。マスターズなどの優勝賞金は、円高の時代とはいえ1億円をゆうに超える。今年のベ・サンムンの年間獲得賞金額は1億5000万円強。つまり、日本人史上初のメジャーチャンピオンが誕生した場合、いきなりその年の賞金王筆頭候補になる可能性が極めて高い。そうなったら、ちょっとした論争も呼びそうだけれど、そんな悩みが早く生まれるといいなあとも思う。(タイ・バンコク/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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2011年 タイランドゴルフ選手権

  • 2011/12/15~2011/12/18
  • 優勝:L.ウェストウッド
  • 賞金総額:1,000,000US$
  • アマタスプリングCC(タイ)


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